レバーのかたまりのような経血…。もしかしたら「過多月経」かも

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生理中は腹痛や頭痛、腰痛などの症状があらわれやすくなるもの。生理がくるたびに悩まされている女性も多いでしょう。1日に何度も生理用ナプキンを交換したり、衣類に経血が漏れないか心配になったりすることもあるかもしれません。もし、レバーのかたまりのような経血がみられたり、ナプキンをこまめに取り替えても漏れてしまったりする…などということがあれば、それは「過多月経」かもしれません。

経血量が多い生理は「過多月経」?

過多月経は、その名の通り経血量が多い月経のことをいいます。自分で計測することがないため、なかなかわかりませんが、正常な経血量は20ml〜140mlと言われています。婦人科では、140ml以上の経血量を「過多月経」と判断しています。これは何日も血のかたまりのようなレバー状の経血が出たり、ナプキンが1枚で1時間もたなかったりする状態です。過多月経は、機能性のものと器質性のものとに分けられます。

機能性過多月経(きのうせいかたげっけい)


機能性過多月経は、黄体ホルモンの異常によって起こります。子宮そのものに異常があるわけではなく、排卵後に黄体ホルモンが異常に分泌されたり、排卵されていないのに出血したりする場合に起こります。ストレスや不規則な生活が原因となり引き起こされることが多いです。主な治療法は、黄体ホルモンの補充やピルの使用になります。

器質性過多月経(きしつせいかたげっけい)


器質性過多月経は、子宮筋腫や子宮内膜症、子宮腺筋症、子宮内膜ポリープなど身体的な疾患が原因となって起こります。この場合は、原因となっている病気を治療しなければ過多月経の症状を軽減することは難しいです。

過多月経の治療法で用いられる「IUS」って?


IUSは、「子宮内黄体ホルモン放出システム」と呼ばれる、避妊法や生理の症状に悩まされる女性が使用できる器具です。個人で装着することはできず、医師が子宮のなかに直接、やわらかい小さな器具を入れます。器具からは黄体ホルモンが継続的に放出されるため、子宮内膜の増殖を抑える効果があります。この効果によって経血量が減り、生理痛の症状をやわらげるのです。しかし、体質や身体の状態によってはIUSが適さない場合があります。

IUSが適している人


・妊娠を希望しない
・長期にわたり避妊を希望している
・経血量が多く貧血で悩んでいる
・生理痛がひどく悩んでいる
・低用量ピルなどのホルモン剤を飲み忘れるのが心配

IUSが適していない人


・性器がん、黄体ホルモン依存性腫瘍にかかっている
・IUSの成分に対して過敏症がある
・生理以外の不正出血がみられる
・子宮の形や位置に異常がある
・性器感染症がある
・過去3か月以内に性感染症にかかった
・過去3か月に分娩後子宮内膜炎や感染症流産を経験した
・子宮外妊娠を経験した
・肝機能に異常がある
・妊娠している、あるいは妊娠の可能性がある


IUSは女性用の避妊器具としても用いられることがあり、一度挿入すると最大5年間使用できます。長期にわたって避妊を考えている人や、月経困難症や過多月経などの症状に悩まされている女性が使用することが多いです。一方で、出産経験がない、糖尿病やてんかんがある人、そして授乳中である場合もIUSの使用は医師に申告する必要があります。

過多月経を放っておくと、症状が悪化してしまうことがあります。ひとりで悩まずに専門医に相談し、改善していけるといいですね。