中国家電大手の美的集団が東芝の白物家電事業を買収したことが大きな注目を集めたが、同時期に広東省にある中国精密機械メーカーの伊之密も、ある日本企業の上海現地法人の株式を80%取得した。中国企業は今、日本企業の買収に積極的になっているという。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国家電大手の美的集団が東芝の白物家電事業を買収したことが大きな注目を集めたが、同時期に広東省にある中国精密機械メーカーの伊之密も、ある日本企業の上海現地法人の株式を80%取得した。中国企業は今、日本企業の買収に積極的になっているという。

 中国メディアの中国南方網はこのほど、機械から技術まで日本を「爆買い」する事例が見られ始めていると伝え、中国企業による日本企業の買収について分析する記事を掲載した。

 日本を訪れた中国人旅行客による日用品や電化製品の爆買いはもはや定番とも言えるが、記事は「中国企業による日本企業の買収」も新たな流れになりそうだという。その顕著な例が美的と伊之密2社による今回の買収で、金額からすると規模は大きくないが、広東省の企業が目指す国際化、ハイエンド化という面では1つの新たな流れと捉えることができると伝えた。

 中国企業はこれまで、日本の設備を導入することで成長を図ってきたが、高い品質とサービスを求める市場に対応するために、中国企業は変化の時期を迎えている。今回の買収はその典型的な例で、買収金額も業種も違うが共通点があると言える。それは、ブランドの認知度に着目し、それぞれ相手先のブランド名を残しつつ、先進的な技術を得ることで、日本や東南アジア、さらには世界市場でのシェアを取りに行こうというものだ。

 しかし、一般的に日本企業は技術にプライドを持っており、買収されることには慎重だ。そのうえ日本企業のように「成績でやる気を起こさせるのではなく、職業訓練を通して人材を育てる」方針は中国にはないものであるため、技術だけを買収したのでは成果が出るとは言い切れない。今後、中国企業による日本企業の爆買いが続くかどうかは不透明だが、中国企業が日本企業に熱い視線を寄せているのは間違いなさそうだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF