日本政府観光局(JNTO)によれば、2015年に日本を訪れた中国人旅行客は前年比107.3%増の499万3689に達し、過去最高を記録した。16年もこの傾向は続いており、16年2月末時点での伸びは前年比66.4%に達している。(イメージ写真提供:123RF)

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 日本政府観光局(JNTO)によれば、2015年に日本を訪れた中国人旅行客は前年比107.3%増の499万3689に達し、過去最高を記録した。16年もこの傾向は続いており、16年2月末時点での伸びは前年比66.4%に達している。

 これだけ多くの中国人が日本を訪れているなか、中国のネット上では「実際に見た日本は、訪日前に抱いていた印象とまったく違っていた」という意見が増えている。中国では今なお連日のように抗日ドラマが放送されており、そこで描かれる日本人は卑怯な悪人だ。中国で暮らしている以上、真実の日本を知ることは不可能と言えるが、日本を訪れる中国人が増えていることは、こうした状況が変わりつつあることを示している。

 中国共産党機関紙・人民日報系の環球時報(電子版)はこのほど、環球時報が主催した記者向けの訪日団の一員として日本を訪れた中国人記者の手記を掲載し、「日本を訪れた中国人は、日本の悪口を言わない」としたうえで、中国人はようやく本当の日本を知り始めたと伝えている。

 記事は、記者の親戚にもちょうど日本を訪れたばかりの人がいたと紹介し、その親戚が日本を訪れた感想として「自分が生きている間に中国が日本に追いつく日は来ないだろう」と述べていたことを紹介。日本と中国には今なお圧倒的な差が存在することを、訪日して目にしたという意味だ。この中国人記者の親戚の言葉について、記事は「多くの中国人が訪日旅行で実感した感想とほぼ同じ」であると指摘した。

 さらに、中国人にとっての日本のイメージが「日本人の礼儀正しさ」、「日本製品の品質の高さ」といったもので構成されつつある現状を指摘したうえで、「中国人の日本に対する印象が一変するかはまだ分からない」としながらも、1つだけ確かなことがあると主張。

 それは、日本政府が中国人向けの査証(ビザ)発給要件を緩和しているのは、経済効果だけを狙ったものではないことだと指摘し、日本側にも中国との関係改善に向けた意思があるのではないかと考察。さらに、多くの中国人が日本を訪れている現状に対し、「中国人はようやく本当の日本を知り始めた」と伝えた。

 日本でも中国でも、一方向だけの情報を鵜呑みにするのはさまざまな誤解を招く要因となる。相手の国を訪れ、実際に相手国の人に触れてみれば、新たな発見が数多くあるはずで、そういった意味でも日本と中国の民間の交流は互いの誤解を解くことにつながっていくはずだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)