ついに『ドローンストライク』発生か。ヒースロー空港への着陸体制に入った旅客機に物体が衝突

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4月17日、英国ヒースロー空港で着陸態勢に入っていたブリティッシュ・エアウェイズBA727便に、ドローンらしき物体が衝突しました。衝突に気付いたパイロットは着陸後、すぐに警察に通報したと証言しています。なお機体は問題なく着陸し、乗客132人に怪我などの被害はありませんでした。ドローンらしき物体が衝突したのはブリティッシュ・エアウェイズの旅客機エアバスA320。機体は点検の結果、フライトに影響をおよぼすような損傷が認めらなかったため、次のフライトには問題なしと判断されました。

英当局はまだ衝突した物体を発見しておらず、詳細は不明のままです。しかし、もしそれがドローンだと確認されればそれは旅客機とドローンが接触した初めての事例として記録されることになります。

英国では基本的に空港周辺でドローンを飛ばすことは禁止されており、違反者は最高で禁錮5年に課せられる可能性があります。また当然ながら人が多数密集している場所や建物に近い場所での飛行も禁止されているうえ、操縦者が目視できない位置での飛行禁止、7kg以上のドローンは高度 122m までという制限もあります。

英国では昨年から各地の空港付近で旅客機とドローンのニアミスが相次ぎ、2016年4月〜10月の間だけでもその回数は23回を数えます。ただでさえ難しいとされる着陸の際に、余計な不安要素を増やされる格好となっているパイロットたちは、バードストライクならぬドローンストライクの発生をおそれます。そのため、たとえばジェットエンジンにドローンが吸い込まれたとき、また旅客機のフロントウィンドウにドローンが衝突したときの損傷の程度などを確認する実験を実施するよう、英国政府に求めています。

ちなみに、ドローンのメーカーも対策をしていないわけではありません。たとえばドローンメーカーの DJI はドローンが搭載する GPS とソフトウェアを組み合わせ、飛行禁止区域では離陸できないようにする処置をほどこしています。一方、空港警備やイベント運営などのドローン対策を必要とする側に向けては、バードストライクと同じ発想で、近くに発見したドローンを捕獲するための「投網式バズーカ」や、カニエ・ウェストも欲しがった「ドローン対策用の鷲」、さらに「ドローン対策用のドローン」などが考案されています。ただこれらの普及はこれからの話。いましばらく時間がかかりそうです。

 

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