健康食の合言葉「孫は優しい」の「マ」は豆だ。

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あまり知られていないが、2016年は国連食糧農業機関(FAO)が「国際豆(類)年」に定めている。水が少ない貧しい土地にも育ち、栄養豊富な食物として世界の人々を支えてきた「お豆のチカラ」を奨励するためだ。

そんな豆類を毎日食べると、特に運動やカロリー制限をしなくて体重が減るばかりか、ダイエットのリバウンドを予防する効果があることがわかったとする研究結果が公表された。カナダのセント・マイケルズ病院の研究チームが米栄養学誌「America Journal of Clinical Nutrition」(電子版)の2016年3月30日号で明らかにした。

満腹感を覚える人の割合も高く

大豆やインゲン豆、ヒヨコ豆、エンドウ豆、レンズ豆などの豆類は、ビタミンCが少ないことを除けば、ほぼ完ぺきな健康食品といわれる。炭水化物、タンパク質、ビタミン、ミネラルなどの栄養素がバランスよく含まれているし、食物繊維やポリフェノールがたっぷりある。

研究チームは、豆類が健康に及ぼす影響を調べた過去の21件の論文を分析した。その中で豆を食生活に積極的に取り入れた計940人のケースを取り上げ、豆をほとんど食べない人々と、特に減量効果に焦点をあてて比較した。その結果、次のことがわかった。

(1)1日1回豆類を1食分(約130グラム)食べている人は、それを6週間続けていると、食事制限や運動などの何の努力をしなくても平均で0.34キロ減量する。悪玉コレステロールの量が5%少なくなり、心疾患のリスクを減らす。

(2)普通の食生活を変えるダイエットでは、90%の人がリバウンドで失敗するが、(1)の人々はほとんどがリバウンドしない。

(3)また、(1)の人々は、豆類の食物繊維のおかげで、通常の食事をする人より満腹感を覚える割合が34%高くなり、食べる量を減らすことにつながる。

「お豆の底ヂカラ」の効果とは

わずか0.3キロ程度とはいえ、何の努力もしないのに体重が減り、血糖値がよくなるところに「お豆の底ヂカラ」があるようだ。約130グラムの豆の量とは、加工品でとるなら、豆腐3分の1〜半丁、納豆3パック、厚揚げ1枚ほどだ。

同病院のラッセル・ソーズ医師は「体重減少の幅は少なかったですが、もっとも重要なことは何もしないのにリバウンドを防ぐことと、満腹感が非常に高くなることです。豆類は腸の中でゆっくり消化されるため、食欲を抑えてくれます。また、不健康な動物性の脂肪の代わりをとることもできます」と語っている。