(写真左から)ビーチバレーの菅山かおる選手、坂口佳穗選手

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太陽の光の浴びすぎは健康にとって悪いことだらけだ。太陽光は近赤外線、赤外線、紫外線に分かれ、とくに紫外線は肌の大敵だ。しみ、しわ、たるみ、皮膚がんの原因を作る。さらに眼球の水晶体をにごらせ、体の免疫機能も低下させる。有効な対策は外側からのブロック。帽子や日傘、長袖の服、ストール、サンスクリーン(日焼け止め)を使っている女性は多い。しかし普通に生活する人にとって物理的な防御には限界がある。

皮膚がんの発生には活性酸素が大きく関わる。活性酸素を取り除く抗酸化作用で知られているのはビタミンCだが、関係業界では同じような抗酸化効果を持つ研究や開発の取り組みが続けられている。2016年4月14日に東京都内で開かれたセミナーで、「コラーゲンぺプチドおよびミルクセラミド入りヨーグルトは紫外線に対する皮膚の抵抗性を強化する可能性をもつ」と報告された。

被験者の紫外線による肌の赤みと色素沈着が抑制される

セミナーのタイトルは「現代における紫外線の脅威とその最新対策」。第一部は東京女子医科大学皮膚科の川島眞教授が座長を務め、神戸大学名誉教授で再生未来クリニック神戸の市橋正光院長が講演した。

市橋院長は食品による紫外線に対する効能を調査する臨床研究を実施し、その結果を発表。ヨーグルトの効用の可能性はその中で明らかにされた。

臨床試験は、30歳以上50歳未満の健康な日本人女性22人が被験者となった。12人が試験食品――コラーゲンペプチドおよびミルクセラミド入りヨーグルト(ドリンクタイプ)を190g、4週間毎日摂取した。コラーゲンペプチドは魚由来のコラーゲンを酵素で低分子化した食品素材で、今回は1000mg入っている。またミルクセラミドは牛乳由来のリン脂質成分で10mg含まれている。

一方の10人は同ヨーグルトを摂取しなかった。

試験食品の摂取前と後に、22人の体の一部に紫外線を照射。皮膚の紅斑(赤み)と色素沈着がどのように変化するか測定したところ、コラーゲンペプチドおよびミルクセラミド入りヨーグルトを飲んだグループの肌は、食べなかったグループと比べて紫外線による皮膚の赤みと色素沈着はともに抑制された。

市橋院長は「試験食品がどのように作用するか、メカニズムは解明されていない」と前置きしつつ、次の可能性を示唆した。

「このコラーゲンペプチドとミルクセラミド、ヨーグルトのミクスチャー(混合物)の中に、皮膚の炎症を抑えるものがおそらくある」

一方の川島主任教授は、腸内細菌との関連性を指摘した。

「腸内細菌叢(そう)と皮膚のコンディションは密接な関係があると思っている」

食品から紫外線ケアをする基礎研究ははじまったばかり。今後の進展が期待される。

地上からの反射光も要注意

第二部は、ビーチバレーの坂口佳穗選手と菅山かおる選手を招いて、トークセッションが行われた。クイズコーナーでは、曇りの日でも紫外線の量は多く日焼け対策が必要なこと、砂浜で行うビーチバレーは観客よりも選手の方が紫外線を多く浴びることが、川島教授と市橋院長によって説明された。

彼女たちは紫外線を浴びる機会が多いのに、素肌をさらさざるを得ない。内側から肌ケアできる食品はまさに理想的だ。「できるだけ抗酸化力のあるものを食べるとよい」「やっぱりヨーグルトじゃないでしょうか」と先生方がアドバイスすると、ゲストの2人は納得した表情で耳を傾けていた。

菅山選手は2児のママでもある。「子育てをしながらの肌ケアは手抜きになりがち。ヨーグルトは毎日食べています。それが紫外線対策になると聞いて、続けていきたいと思いました。皆さんにも知ってもらいたい」と話すと、市川院長は子どもが食べるメリットについてこう補足した。

「赤ちゃんは細胞分裂が盛んです。そのときに遺伝子に傷がつくのが一番ダメなんです。赤ちゃんこそ(紫外線)対策が重要で、ヨーグルトを食べさせるのはいい」

イベントの終盤、両選手は今シーズンの肌ケア目標をクリップボードに書いた。菅山選手は「子どもと一緒にヨーグルトで肌ケア!!」、坂口選手は「ヨーグルトで紫外線にも勝つ」とそれぞれ宣言した。