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4月20日にDVD&Blu-rayが発売されるVシネマ『ドライブサーガ 仮面ライダーチェイサー』の発売記念上映会が15日、都内のT・ジョイPRINCE品川にて開催され、本作のベースとなったテレビシリーズ『仮面ライダードライブ』(2014〜2015年)でプロデューサーを務めた大森敬仁氏、望月卓氏、小高史織氏、そしてメインライターとして作品世界の構築やキャラクター造形に尽力した脚本家・三条陸氏によるトークショー「プロデューサーが寄ってたかってメインライターにドライブのことを全部話させちゃうぜ」が上映終了後に催された。

Vシネマ『仮面ライダーチェイサー』は、『仮面ライダードライブ』の劇場版『サプライズ・フューチャー』の直後、テレビシリーズ第41話の直前にあたる「第40.5話」というべきエピソードで、仮面ライダードライブ/泊進ノ介(竹内涼真)、仮面ライダーマッハ/詩島剛(稲葉友)に続く第3のライダー、仮面ライダーチェイサー/チェイス(上遠野大洸)を主役にした物語となった。

人造人間ロイミュードのプロトゼロ(000)として生まれ、進ノ介がドライブになる以前に「仮面ライダー」(プロトドライブ)として人間を守り、やがてロイミュードに改造されて「魔進チェイサー」となり、ドライブとの戦いを経て「仮面ライダーチェイサー」へと転身したチェイス。人間でないがゆえ、人間の心に憧れるチェイスをメインに置くことで、ヒーローの孤独、哀しみを強調。1971年に放送開始した第1作『仮面ライダー』にも通じる哀愁のヒーロー像を打ち出した切ないストーリーに仕上がっている。

人間らしい自然な感情を手に入れたチェイスが進ノ介たちと接することで生まれる「笑い」の部分や、新キャラクター・エンジェル(山崎真実)の登場によってハート(蕨野友也)やブレン(松島庄汰)たちロイミュードの勢力が変化する敵側のドラマなどもあり、笑い、涙、アクションがふんだんに盛り込まれた超娯楽編として『ドライブ』ファンならずとも、多くの特撮ヒーローファンに見てもらいたい作品である。

上映終了後、感動した客席の女性ファンからすすり泣く声が聞こえる中、トークショーが開幕。MCを務めた望月卓プロデューサーの「いかがでしたか? 上遠野くんの魅力がたっぷり詰まった名作になっていると思います」という弾む声に続いて、三条陸氏、大森敬仁プロデューサー、小高史織アシスタント・プロデューサーが登壇した。

大森氏は真っ赤な「ドライブ」Tシャツを着て、Vシネマと同じく4月20日に発売される『小説 仮面ライダードライブ マッハサーガ』を手にして気合十分。望月氏は「この大森プロデューサーの気合を見ましたか! 僕は大森さんに、なんでお前もTシャツを着てこないんだって、怒られましたからね」と話し、笑いを取っていた。

会場に集まった大勢の『ドライブ』ファンたちの満足げな表情に喜びを隠しきれない大森氏は「ここまでドライブを追ってこられたみなさんは筋金入り(のドライブファン)ですよね。Vシネマをご覧になったあとは、ぜひ同日に発売される小説版をよろしくお願いします!」と小説で続いていく『ドライブ』ワールドを猛烈アピール。Vシネマの企画がスタートした時期のことを尋ねられると、「最初に考えた案では、チェイスを好きになる女の子を出そうかなと動いていましたが、逆にチェイスがいままでのテレビシリーズで見せたことのない姿を見せようということになり、『人間化するチェイス』というコンセプトが定まりました」と語った。

また大森氏は、「三条さんから最初にもらったメモの終わりのところに『アクセル出せますか?』と書いてあったんですよ」と、『ドライブ』と同じく三条氏がメインライターを務めた『仮面ライダーW/ダブル』(2009〜2010年)で活躍した仮面ライダーアクセル/照井竜の"再登場"リクエストが初期構想の段階からあったことを明かした。

かつて『W』のプロデューサーも手がけた望月氏は、照井竜役・木ノ本嶺浩氏にVシネマへの出演依頼をした時のことを振り返り、「マネージャーさんから『ようやく来ましたか! 遅いです』と言われました。木ノ本さんは出演にあたって、当時の衣裳が着られるよう体重を落とされたりして、万全の態勢で撮影に臨んでくださいました」と、木ノ本の姿勢に感心していた。

『ドライブ』でキャスティングを担当したプロデューサー補の小高史織氏は、『ドライブ』ファンの前でトークをするのが今回初めてということで、やや緊張を見せつつ「チェイスと心を通わせる少年・洋を演じてもらった吉田晴登君は、昨年の映画『仮面ライダー3号』の時にオーディションでお会いして、ぜひ今回のVシネマに出てもらいたいと思ったんです。石田(秀範)監督も絶賛していましたね」と、キャスティングについてのエピソードを披露。

テレビシリーズで印象に残るキャスティングを聞かれると、「ハーレー博士役の大月ウルフさん、トルネード(008/ジョージ白鐘)の日向丈さん、仁良課長役の飯田基祐さん、フリーズ(001/真影壮一)の堀内正美さん」と、劇中で強烈な個性を発揮した人物の名前を挙げていった。特にトルネードについては「衣装合わせの時はまだ設定(アメリカ帰りのスーパーファッションデザイナー)が固まっていなくて、(ワイルドな)某芸人さんみたいな衣装になってしまい焦りました。その後、三条さんに『この人はセンスがちょっと変』というくだりをシナリオに加えてくださいとお願いしたんです」と、レアな裏話を明かした。

三条氏は、チェイス主演の番外エピソードを「劇場版から第41話の間」の時系列に定めたことについて「テレビシリーズでいうと、ちょうど事件の谷間の時期というか、この後はバタバタと事件が展開していきますから、番外編を入れるのならこのタイミングだな、と思いましたね。チェイスが免許証を取って、人間に認められたと喜ぶあたり。Vシネマは最終回を見終わった後のファンの方たちがご覧になるわけで、あのころのチェイスはかわいかったな〜なんて懐かしく思ってもらえれば」と説明した。

また三条氏は、「木ノ本君と竹内(涼真)君が並んでいる姿を見たかった」と、自身が出演リクエストをした仮面ライダーアクセルとドライブ、2大「刑事ライダー」の共演シーンの撮影を見学に行ったのだという。そして「照井が奥さん(亜樹子)と電話で話すシーンでは、現場で木ノ本くんと石田監督で盛り上がり、シナリオにないセリフが加えられています。そんなことがあって、僕のところに『ある人物の"名前"を急いで考えてほしい』って、連絡をもらったこともありました」と、照井と亜樹子の結婚生活について、シナリオよりも突っ込んだ描写が追加されていることを明かした。

トークショーが終わりに近づいたころ、スクリーンには「ドライブサーガ第2弾 製作決定!『仮面ライダーマッハ&仮面ライダーハート』」という告知が映し出された。まさかのVシネマ第2弾の決定に、客席からは大きな歓声と拍手が鳴り響いた。第2弾『マッハ&ハート』は、『小説 仮面ライダードライブ マッハサーガ』の後日談にあたるストーリーとなり、『ハート編』の脚本を三条氏が、『マッハ編』を長谷川圭一氏が手がける。監督は『チェイサー』と同じく石田秀範氏。2016年の11月16日にBlu-ray&DVDが発売される予定となっている。

(C)2016石森プロ・テレビ朝日・ADK・バンダイ・東映ビデオ・東映
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(秋田英夫)