「膿栓」は大概が3〜6ミリ程度の大きさで、中には1センチを超える大きさに“成長”するものもあり、当然ながら悪臭もレベルアップする。
 そのため、自分で除去しようと扁桃のくぼみに溜まっている「膿栓」を綿棒や耳掻きを使って掻き出そうとする。これはネット上で“臭い玉の取り方”などと、様々な方法が紹介されているためだが、うかつに試すと危険がともなう、と専門家は言う。
 「例えば、掻き出そうとした耳掻きが折れ、それを飲み込んで緊急手術が必要になったケースもあります。扁桃は目に見えにくい場所にあるため、自分で取ろうとすると危険。無理に『膿栓』を取り出そうとして、扁桃を傷つけて炎症を引き起こす可能性もある。ネットの情報を鵜呑みにするのはやめましょう」(同)

 さらに笹島氏はこう付け加える。
 「『膿栓』が気になる人は耳鼻科で取り除いてもらうことです。その方法は、空気を吹き付けて飛ばす、水での洗浄、吸引など様々。いずれも簡単な処置で済みますが、当クリニックにも1週間に1人ぐらいのペースで『膿栓』を除去して欲しいという患者さんが来ます」

 「膿栓」は、悪臭だけでなく注意が必要な場合がある。発熱や喉の痛みが続き、頻繁に「膿栓」ができて強い口臭を放つ場合は、慢性扁桃炎を起こしていることがあり、心臓、腎臓、皮膚に悪影響を及ぼすケースもあると言われる。
 「扁桃の片側に『膿栓』のようなものが数多くこびりついているときは、“実は悪性のリンパ腫”だったという例も聞いたことがあります。いずれにしても、きつい口臭には注意が必要。口の中に虫歯や歯周病などがあるほか、とくに原因が見つからないのに口臭が続く場合は、感染症など何らかの病気が隠れている可能性もあります。また、気道感染や慢性副鼻腔炎、気管支炎、糖尿病、肝臓や腎臓の病気などが起きている場合もあるため、警戒心を持ってください」(健康ライター)

 それでは、「膿栓」を作らない方法はあるのだろうか。
 「イソジンなどの口臭予防効果のあるもので、喉の奥まで水を入れて“うがい”をすること。また、お風呂に入った時、シャワーで喉の奥を洗うことも、膿栓を防ぐ効果があると言われます」(専門医)

 一般的に、「口が臭い」と言われても意外に自分では気が付かないもの。しかし、他人からすれば実に嫌な感じがするものだ。
 口臭は、病的口臭と生理的口臭とに分けて語られている。
 病的口臭はその原因となっている病気が治れば自然となくなるとされる。一方、生理的口臭は、健康的な人でも生じるもので、多くは嫌気性菌という細菌が化学反応し、犬や猫ですら近づかないという有毒ガスとなって悪臭を放つ。
 「生理的口臭は、食べ物や喫煙、アルコール、加齢など、生活する環境や状況によって発生原因も色々あります。それらが重なり合うと生ごみのような臭いや、卵の腐った臭いとなる。これは『濃栓』も同じこと。エチケットの一つと考え、口の中を清潔に保つように心掛けましょう」(前出・健康ライター)