トイレが楽しくなるよう、ほめてあげよう

写真拡大

【あさイチ】(NHK)2016年4月6日放送
子どもの頑固な便秘に注意

ひどい場合は1か月間も便秘が続いたり、下痢でもないのに便を漏らして下着を汚したりする。そんな便トラブルが子どもたちの間で増えている。

子どもの便秘は、トイレトレーニングに失敗したのがきっかけでトラウマになり、用を足すのがイヤになって深刻化するケースが多い。お母さんは何に気をつければよいのか、番組で探った。

1か月も便秘が続き、漏れ出すまで分からない

番組スタッフは、さいたま市立病院を訪ねた。ここは、子どもの排便障害を専門に診る外来を設けている。4歳の男の子カンタ君が、中野和子・小児外科部長の診察を受けていた。

中野医師「もう便は漏れない? 自分でウンチできる?」

カンタ君は「うん」とうなずき、母親に手を引かれて元気に帰っていった。カンタ君は数か月前、便漏れで下着を汚して診察を受けた。1か月も便が出ていないことがわかり緊急入院した。浣腸(かんちょう)を使って毎日少しずつ便を出し、治療を続けたのだった。

入院当時のカンタ君の腸のレントゲン写真を見ると、直腸に便がパンパンにたまっていて、風船のように膨らんでいる。直腸のすぐ下が肛門だから、便の塊が完全に蓋をした形だ。これでは力んでも排便するのは難しい。大人の便秘は、大腸全体にまんべんなく便がたまるが、子どもの場合は直腸に集中してたまるのが特徴だ。

中野医師「便意は、腸が伸びたり縮んだりすることで感じますから、直腸が伸びきってしまうと便意を感じなくなります。本人は便秘だと気づきません。しかし、便はどんどんたまり続けますから便が肛門から漏れ出すのです」

最近、カンタ君のように、便秘なのに便漏れをする子どもが多いという。さいたま市立病院の排便外来を訪れる子どもは、ここ10年で3割増えた。

トイレトレーニングの失敗を叱らないで

MCの井ノ原快彦「なぜ便秘の子が増えているのでしょうか?」

専門医の山名哲郎・東京山手メディカルセンター大腸肛門病センター部長がこう説明した。

「4〜5歳の子によく起こる病気で、『遺糞症』といいます。排便の遅い子が、トイレトレーニングに失敗して『なんでできないの!』と母親に叱られて恐怖心を抱いたり、幼稚園や学校でウンチをすることが怖くなったりして便秘になるのです。『トイレトラウマ』と呼んでいます」
ゲストのタレント・いとうあさこ「うん、わかる。よく学校で子どもたちは『あ〜、ウンチしてら〜』と、からかったりしますからね」
井ノ原「僕の小さい時は、勝手にウンチを覚えてしてものですがね」
ゲストのタレント・坂下千里「そんなはずはない。お母さんが絶対教えているって。今のママは、ちゃんとできると、シールを貼ったりしていますよ」
MCの有働由美子アナ「(感心したように)へえ〜、シールを貼るんだ」

番組では、「祝便体操」という腸を動かす運動で子どもの排便障害に取り組んでいる埼玉県の深谷市立常盤小学校を紹介した。この「体操」を始めたのは同校の養護教諭の伊藤玲子さんだ。伊藤さんは、学校の水洗トイレで、あるモノを見てショックを受けた。

「水が流れないほど巨大なウンチが便器をふさいでいました。大人の握りこぶしより大きく、ずっしりと硬いんです。それも3回見ました。こんなに大きなモノが子どものお腹にあるのだと、びっくりしました」

そこで毎朝、教室で「祝便体操」を行なうようになり、保健の授業でも朝食に野菜を食べるよう指導を続けている。教室で伊藤先生が「今日、ウンチ出た人は手を挙げて」と聞くと、「は〜い!」という元気な声が上がっていた。

「♪もしもしウンチ ウンチさん」のリズムで1曲

スタジオでは、レギュラー、ゲストメンバー全員で「祝便体操」を実演した。「♪もしもしカメよ」の曲の替え歌に合わせて、飛び跳ねるだけの簡単なもの。

「♪もしもしウンチ ウンチさん せかいのうちでおまえほど からだがわかるものはない どうしてそんなにわかるのか〜」

このリズムに合わせ、右ひじを、上にあげた左ひざにつけ、次に左ひじを、上にあげた右ひざにつける。これを繰り返すだけ。1日に1曲だけでいいという。

井ノ原「(ハアハア息を弾ませながら)こんな運動で効くんですか?」
山名医師「はい。これは腸のぜんどう運動をうながしますから、大人の便秘にも効きますよ。朝起きてすぐにするといいと思います」

親子一緒で朝の習慣にするとよさそうだ。