ファストファッションの両雄、明暗分かれる

写真拡大

「ユニクロ」と「しまむら」、日本発のファストファッション2傑ともいえる両ブランドだが、ここのところしまむらが業績好調なのに対し、ユニクロは少し停滞気味のようだ。

ユニクロには、一時値上げしたことによって客が離れてしまったという分析もあるようだが、ネット上の評判を見ると、両社に明暗が生じた理由はそれ以外にもありそうだ。

数字が物語る明と暗

ユニクロを展開するファーストリテイリングが2016年4月4日、発表した国内ユニクロの16年8月期(3月度)売上推移速報によると、既存店の売上高は前年比0.3%減、客数は8.6%減だった。

同期の第2四半期決算(4月7日発表)では、純利益が470億円で、前年同期比55.1%減と大幅な減益となった。低価格路線の「ジーユー」は好調だが、国内ユニクロは冬物販売の苦戦や粗利益率の低下により減収減益、海外ユニクロも韓国と米国で苦戦し増収減益となったという。

一方のしまむらが16年3月23日、発表した16年3月度の売上速報では、既存店売上高は前年比11.8%増、客数は11.7%増と好調。入学・卒業のシーンで使うフォーマルウエアや、婦人アウター、TVCMで話題の「素肌涼やかデニム&パンツ」の売れ行きが良かったという。

さらに16年2月期の決算(4月4日発表)では、連結純利益が前期比6.3%増の247億円で、3期ぶりの増益となった。17年2月期には、前期比23.7%増の306億円になる見通しとしている。

「デブな庶民の味方」はどちら

ユニクロは14年秋冬の新商品を5%前後、15年秋冬は平均で10%程度と、2年連続で値上げを実施していたが、日本経済新聞電子版(16年4月4日)はこれが客離れにつながったと指摘。一方のしまむらは安い製品に強く、消費者に受け入れられているとしている。

2ブランドの違いについて、ネット上での意見を見てみると、明暗が分かれた理由は「価格」だけではなさそうだ。

多くの消費者が指摘しているのは「サイズ」。

しまむらは男女ともに大きいサイズの服が豊富で、5Lまで展開しており、低価格なことも相まって「デブな庶民の味方」との評判を勝ち得ている。

一方のユニクロには、「最近作りが細身すぎる」との不満が相次いでいる。

ツイッターでは、

「表記のサイズでは体に合わない服、妙に細身の服がそろい着づらい洋服ばかり」「パンツもフリースも細身になっちゃうんですもの。おばちゃんには辛い」

といった声が。ファストファッションに何より求められる「着やすさ」が近年薄れつつあるようなのだ。

また、

「ユニクロで買った黒のジーンズ、半年位しか履いてないのに穴が開いてた ユニクロのより1000円くらい安かったしまむらのは、5年位経つけど全然大丈夫なのに」「ユニクロ:極暖・税込み1933円。しまむら:厚インナー・税込み900円。暖かさもそんなに差がないし、2枚買っても極暖1枚より安い しまむら最強っすわ」

と、少なからぬ人がユニクロ製品に割高感を抱きはじめているようだ。「安くてそこそこの質」を求めていた人々が、質のよさをあまり実感できなくなり離れたという見方も成り立ちそうだ。

ユニクロは16年2月から定番商品を中心に値下げを実施。しまむらは利益率の高いプライベートブランド商品で攻勢をかけるという。(MM)