中国が2016年から20年までを対象計画とする第13次5カ年計画に「大陸と台湾を結ぶ高速鉄道」の建設を盛り込んだ。中国は台湾について自国の領土であると主張、中国と台湾は1つであるという立場にある。一方、台湾の張善政行政院長(首相)が「不愉快だ」と述べているとおり、台湾では中国の計画に対して反発の声があがった。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国が2016年から20年までを対象計画とする第13次5カ年計画に「大陸と台湾を結ぶ高速鉄道」の建設を盛り込んだ。中国は台湾について自国の領土であると主張、中国と台湾は1つであるという立場にある。一方、台湾の張善政行政院長(首相)が「不愉快だ」と述べているとおり、台湾では中国の計画に対して反発の声があがった。

 地理的に見た場合、中国と台湾の間には台湾海峡が存在し、高速鉄道を建設するのは技術的にも決して容易でないことは想像に容易い。中国と台湾を高速鉄道で結ぶ場合、難易度が高いのは政治と技術のどちらだろうか。

 中国メディアの騰訊はこのほど、中国の北京市と台湾の台北市を結ぶ際に難関となるのは政治と技術のどちらかを考察する記事を掲載。中国はすでに3つの案で中国大陸から台湾に高速鉄道を延伸させるための方法を検討していることを伝え、

 記事は、専門家の見解として、中国が検討しているという3つの案はいずれも海底トンネルであると伝え、なかでも全長126キロメートルで済む案がもっとも有望視されていると主張。また、中国はすでに海底の深さや地質状況を把握するための技術を有しているとし、技術面は「問題とならない」と論じた。

 続けて、中台高速鉄道を実現させるうえでの大きな難関は「台湾側」にあると主張。中国が台北まで高速鉄道を延伸させたくとも、中国に飲み込まれることを警戒する台湾の民意や安全保障といった点が大きな課題になり、「こればかりは中国だけの対応でどうにかなるものではない」との見方を示した。

 高速鉄道を用いた外交を展開しているとおり、中国は高速鉄道を政治の道具に利用している。中国は台湾と大陸を高速鉄道で結ぶことで、「1つの中国」の原則に向けて溝を埋めていこうと考えている可能性が高い。だが、台湾のネット上では「高速鉄道で結ばれれば、台湾は中国の特区に成り下がる」などと反発の声が高まっていることを伝え、一部の専門家の見解として「技術的な問題は克服できるが、中国と台湾の双方の同意がなければ建設は不可能な同計画は、純粋な政治問題」と指摘している。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)