日本留学を考える中国人学生が留意すべき生活習慣の違いは数多いが、中国メディアの捜狐はこのほど、中国の読者に対して「日本では絶対に遅刻してはいけない」と説明する記事を掲載した。(イメージ写真提供:123RF)

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 日本留学を考える中国人学生が留意すべき生活習慣の違いは数多いが、中国メディアの捜狐はこのほど、中国の読者に対して「日本では絶対に遅刻してはいけない」と説明する記事を掲載した。

 記事は、時間に対する日本人の感覚は非常に鋭敏であり、「遅刻をしない」ことが日本人の生活習慣の一部になっていると説明している。その事例として、日本は列車がわずか1分遅れて到着した場合でも必ず謝罪のアナウンスがあると紹介、また新幹線の到着及び発車時刻は秒単位で制御されていると説明し、日本ではいかに定められた時間を守ることが重要かを紹介した。

 日本人はこうした時間の概念のもとで生活しているため、待ち合わせの場合は早めに到着するのが常識であり、もし到着が遅れそうならメールで連絡を入れるのが普通であると説明。仮に連絡なしで少しでも遅刻するなら、待たされた日本人は不愉快に感じるとも説明し、日本で生活するうえでは中国における時間に対する概念を捨て、日本の概念に則って暮らすよう提言している。

 中国の市街を走る公共バスの場合、始発と最終の時刻は設定されているが日本のように何時何分に到着という細かな時刻表は存在しない。例えば20分間隔で運行されているバスであれば、人びとは停留所で最大20分ほど待てば目当ての路線のバスが到着して乗れるという形だ。中国の時間感覚がおおらかであることが分かる事例ではないだろうか。

 また中国の地方都市に見られる状況として、書店等で販売されているスケジュール手帳の量や種類は日本に比べて圧倒的に少ない。スマートフォンで予定を管理するからということではなく、時間を管理する人が少ないためにスケジュール手帳の需要がないのだ。

 遅刻は他人の時間を浪費したり予定を狂わせたりする。日本人は他人に迷惑をかけたくないという気持ちが働くために約束の時間を守ることが生活習慣の一部となっているのだろう。中国の習慣で育った中国人にとって、日本人の時間感覚に自分を合わせるのは少し努力が必要かも知れない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)