14日、ケニアから詐欺行為容疑で国外退去処分となった台湾人が中国に強制移送された問題で、台湾の庶民やメディアからは中国への移送を支持する声も少なくない。写真は13日にケニアから北京に移送された中国本土人と台湾人容疑者。

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2016年4月14日、ケニアから詐欺行為容疑で国外退去処分となった台湾人が中国に強制移送された問題で、台湾外交部は中国に抗議したが、台湾の庶民やメディアからは中国への移送を支持する声も少なくない。環球時報が伝えた。

台湾外交部によると、ケニア警察当局は2014年11月に28人の台湾人を含む77人を不法入国と詐欺行為の疑いで逮捕した。逮捕されたのは、ケニアを拠点にインターネットを使って金をだまし取る詐欺行為を行っていたグループ。ケニアの裁判所は5日、台湾人23人に無罪判決を言い渡し国外退去処分としたが、23人のうち8人は中国からの圧力により、中国に移送された。台湾は11日、中国に対し8人を台湾に戻すよう要求するとともに、ケニアに残っている15人についても台湾に移送するよう要求した。

同案件に関して中国政府で台湾問題を担当する国務院台湾事務弁公室の安峰山(アン・フォンシャン)報道官は13日の定例記者会見で、「毎年、100億元(約1700億円)に上る金額が電信詐欺により中国本土から台湾に流れ込んでいる。これまでに取り返せたのはわずかに20万元(約340万円)だ。こうした詐欺により家庭が崩壊し命を絶つ者もいる」と述べ、中国本土で台湾の詐欺グループを徹底的にたたくよう求める声があり、被害者の立場になって考えてほしいと台湾に求めた。

台湾のネットユーザーは台湾の抗議について、「抗議する必要などない!犯罪に手を染めたろくでもない輩(やから)は中国に渡して極刑にしてもらいたい。数人の犯罪者のために中国と衝突するなんてどうかしてる。台湾に取り戻してどうする?宝物みたいに守るつもりか?」と猛烈な批判が聞かれている。こうした批判は決して少数ではなく、容疑者を台湾に戻せば処罰は軽くなるため中国への移送を支持する声が数多い。さらに台湾のメディア関係者からも、「移送された容疑者が台湾に戻れば、証拠不十分で無罪になる可能性が高い。これでは犯罪を助長しかねない」と厳しい声が聞かれている。(翻訳・編集/内山)