日本外国特派員協会で会見したレイチェル・マクアダムスさん。アカデミー賞の助演女優賞にノミネートされていた。

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新聞社の取材チームがカトリック教会のスキャンダルを特報するまでを描いた米映画「スポットライト 世紀のスクープ」が日本で公開されるのを前に、記者を演じた女優のレイチェル・マクアダムスさん(37)が2016年4月14日、東京・有楽町の日本外国特派員協会で会見した。

作品は15年11月に米国で公開され、16年2月末に発表された第88回アカデミー賞で作品賞と脚本賞を受賞。マクアダムスさんは助演女優賞にノミネートされていた。前例があまりない「オスカーノミネート女優」の特派員協会来場に迎える側の対応も異例ずくめ。通常は会見中いつでも可能な写真撮影が制限されたり、恒例のゲストによる会見前のスピーチが省略されるなど、普段とは違う慌ただしい会見になった。

神父による性的虐待をめぐる新聞社の特報がモチーフ

作品は、カトリック教会の数十人の神父が児童に性的虐待を行い、教会が組織的に隠蔽を図ってきたとするスキャンダルを02年に米国の「ボストン・グローブ」紙が特報したという実話をもとにしている。マクアダムスさんは、性的虐待の被害者に寄り添いながら活動する取材班の紅一点の記者「サーシャ・フェイファー」を演じている。記者という職業については

「一筋縄ではいかない仕事だということを知った。彼ら(作品に登場する記者)がいかに『影のヒーロー』なのかを学んだ。ジャーナリズムはどんなに言葉を尽くしても足らないくらい重要な仕事」

と認識をあらたにしている様子だったが、「パナマ文書」へのコメントを求められると、

「コメントはありません、ジャーナリストではなく女優なので」

とかわしていた。マクアダムスさんはカナダ人だが、「もし米大統領選に投票できるとすれば誰に投票するか」と聞かれ、「誰かと言われれば、バーニー」と、民主党の指名争いでヒラリー・クリントン上院議員(68)を猛追しているバーニー・サンダース上院議員(74)を支持する考えを明らかにした。

いつもはOKな質疑応答時の写真撮影がNGに

通常、日本外国特派員協会で行われる記者会見では、ゲストが入場して会見し、退席するまでいつでも写真が撮影できる。だが、今回は「オスカーノミネート女優」だからか、写真撮影は会見直前と直後の2回のフォトセッションに限られ、質疑応答時の撮影は禁止された。当初は会見の冒頭発言もフラッシュなしで撮影可能だとされたが、開始数分前にスピーチはなく質疑応答のみの会見になることが発表され、カメラマンからはため息がもれていた。特派員協会では、この種の撮影制限はきわめて珍しい。

作品は日本国内では4月15日から、有楽町のTOHOシネマズ日劇ほか全国で公開される。