星野リゾート トマム ザ・タワー photo by Kentaro Ohno(CC BY 2.0)
◆訪日外国人数倍増政策が決定

 2016年3月31日、政府は、外国人旅行客の拡大策を考える「明日の日本を支える観光ビジョン構想会議」(議長・安倍晋三首相)において、訪日外国人数を2020年に現在の2倍の4000万人、30年には同3倍の6000万人に増やす新しい目標を決定した。15年の訪日客数は14年比47%増の1973万人と増えており、従来の目標の「20年に2000万人、30年に3000万人」を大幅に上方修正。訪日客増加による観光業の育成をめざす。

 訪日外国人数の倍増目標に対して、現状ではホテルおよび旅館の供給不足であることが明らかである。解決策として、迎賓館など公的施設の一般開放や、国立公園5か所で規制を緩和して宿泊施設などを誘致、現行制度の枠組みにとらわれない宿泊法制度の抜本見直しなどが挙げられた。マンションなどの民泊が話題に上ることが多いが、従来型のホテルの供給を増やすことも必要であろう。

 そこで、注目したいのがホテル主体型REITである。

◆ホテル主体型REITとは?

 ホテル主体型REITは、リートの一種である。

 ホテル主体型REITは、リートの中で、投資対象をホテルや旅館物件に特化したものである。ホテル主体型REITは、ホテルや旅館を購入し、それを賃借人に賃貸し、そこから得られる賃料収入等から費用を引いた分を、分配金として投資家に分配する。ホテル主体型REITは、証券会社を通じて、東京証券取引所にて売買することが可能である。

 東京証券取引所に上場している3つのホテル主体型REITを見てみよう。

◆ホテル主体型REITはこの3銘柄

◆ジャパン・ホテル・リート投資法人(8985)

 ジャパン・ホテル・リート投資法人(8985)は、中長期的な観点から、着実な成長と安定した収益の確保を目指し、資産の運用を行うことを基本方針とした、ホテル特化型の不動産投資信託。国内レジャー客および訪日外国人観光客の取り込みが可能で、運営及び管理ノウハウ、投下資本、立地の制約から参入障壁が高い「フルサービスホテル」及び「リゾートホテル」を重要な投資対象としている。

 保有資産状況(2016年4月1日現在)は、保有物件数:38 物件、取得価格合計:2,396 億円。分配金は、2015年12月期(実績)確定分配金2,975円 、2016年12月期(予想)3,318円 。2006年6月14日上場で、もうすぐ経過年が10年になる。2007年1月、40,000円程度であったが。2016年4月12日時点の終値は、102,100円と、上昇している。

◆星野リゾート・リート投資法人(3287)

 星野リゾート・リート投資法人(3287)は、中長期にわたり、観光産業の中核となり、安定的な利用が見込まれるホテル、旅館及び付帯施設、特に長期的かつ安定的なキャッシュ・フローの確保が可能であると見込まれる施設に重点的に投資を行う。

 星野リゾートグループの基幹ブランドであり、圧倒的な非日常感と世界スタンダードなサービスを提供することを目的とする「星のや」、有名温泉観光地に立地する高級温泉旅館「星野リゾート 界」及び大人も子供もそれぞれ楽しめるリゾートホテルをコンセプトとする「星野リゾート リゾナーレ」の3つのブランドに対する投資を行う。

 保有資産状況(2016年4月8日現在)は、保有物件数:46 物件、取得価格合計:900 億円。分配金は、2015年10月期(実績)確定分配金18,289円 、2016年4月期(予想)20,056円 。2013年7月12日上場で、IPO発行価格516,000円、初値は570,000円。2016年4月12日時点の終値は、1,365,000円と、上昇している。

◆いちごホテルリート投資法人(3463)

 いちごホテルリート投資法人(3463)は、いちごグループの不動産再生を軸としたビジネスモデルを最大限活用してホテル用不動産等に投資を行うホテル主体型REITである。