専門誌では読めない雑学コラム
木村和久の「お気楽ゴルフ」連載●第50回

 ゴルフは、非常にメンタルが重要なスポーツです。そして、アマチュアはプレッシャーに弱い、という話を前回書かせていただきました(※4月10日配信「アマチュアゴルファーの『プレッシャー克服法』」)。

 それでも今後、多少なりともうまくなって、衆人環視の中でも"池ポチャ"せずに打てるようになったら、どんどん攻めに転じていきましょう。そのためにも、ぜひとも武者修行を重ねて、心身ともに鍛え、日の本一のゴルファーになっていただきたい......っていうのは、大げさですな。

 とにかく、メンタルを強くするには修行が大事。「武者修行」と書くと、滝に打たれたり、熊と相撲を取ったり......って、それは足柄山の金太郎じゃないですか!? そういうことではなくて、まずは日常のゴルフから、半歩前へ進み出るくらいのことをしていただきたいのです。

 例えば、「オープンコンペ」に出場してみるとかね、ちょっとした日常のプチ冒険みたいで意外と楽しいですよ。それに、オープンコンペは日本の多くのコースで開催していますが、かなりコスパが高くて美味しいのです。ゴルフ場の集客イベントゆえ、賞品がてんこ盛り。参加賞だけでも、結構元がとれる仕組みになっているんですよ。

 出場を決意したら、まずはネットで「ゴルフ オープンコンペ」と入力してみましょう。すると、ゴルフ予約サイトを中心に、とんでもない数のオープンコンペが紹介されています。オープンコンペという名称どおり、"オープン"ですから、メンバーでなくてもいいし、ひとりでも参加できます。

 まあ、最初は友人とふたりぐらいでエントリーするのがいいでしょう。それで、他ふたりは見知らぬ方との組み合わせでラウンドすることになると思いますが、それでいいのです。知らない人とラウンドする、それこそが武者修行の目的ですから。

 ともあれ、多くのオープンコンペは"試合"という雰囲気は微塵もなくて、和気あいあいとしたものです。気合いを入れていくと、むしろ拍子抜けしてしまいます。オープンコンペをやっているという証拠は、クラブハウスのロビーに展示してある、盛りだくさんの景品ぐらいですか。

 オープンコンペの集計は、参加者みんな、さっさと帰りたいので、ハーフのみを新ペリア方式で計算することが多いです。ですから、ラウンド終了時には、順位が勝手に張り出されていて、表彰式などのパーティーはなし、ということが多いです。

 もちろん、18ホールの集計をするコンペもありますし、ラウンド後のパーティーに出席しないと賞品はあげません、といったものもありますから、それは事前に確認してくださいね。

 賞品は本当に豪華です。メーカー協賛のキャディーバッグなんかは当たり前。海外航空券とか、海産物詰め合わせとか、1000円〜2000円のコンペ参加費(もちろんプレーフィーは別)からは考えられないような、豪勢なものばかりで驚きまくりです。

 そうした豪華賞品をもらえるのは、上位入賞者や飛び賞、ブービー賞など、参加者の2割ぐらいでしょうか。でも、残った賞品でも参加費以上のものが出ますから、ぜひ一度参加してみてください。

 裏技としては、仲間内で行なう自分たちのコンペを、オープンコンペの日にぶつける、という手があります。仲間内全員で参加すれば、オープンコンペの賞品と、身内のコンペの賞品と、二重取りが可能となります。

 オープンコンペのルールはおおよそ、OKあり、スルーザグルーン(ハザードを除いた、ティーグラウンドからグリーンまでの間)は6インチリプレースというのが多く、細かいことをどうたら言う人は皆無です。ただ知らない人と一緒にラウンドするだけです。

 これに慣れたら、今度はもう少し試合風なものに出てもいいかもしれません。そこで、武者修行の第2段階です。

 最近のゴルフ雑誌やゴルフ専門サイトで人気なのが、「ダブルス競技」です。オープンコンペなどに参加して、ひとりだと緊張するし、心細いし、誰とも喋らないのでつまらない、という方にはお薦めです。実際、そういう方々から支持を得ているようです。

 これは、誰かうまい友だちを捕まえて、肝試し的に参加するのもありでしょう。相棒が上手な人だったら、もう鬼に金棒ですから。ルールやマナーに関しても、相棒に任せてしまえばいいですし。

 ダブルスの試合は、最近は"ベストスコア"を出すのが主流です。普通にラウンドして、1ホールごとによかったほうのスコアを採用し、それをチームのスコアにする、というものです。

 ふたりで回ると、いいとこ取りのスコアになりますから、通常より3〜4打いい成績となります。「あれぇ〜、70台出ちゃったよぉ〜」なんてことになる可能性も大です。ただ、18ホール回って一度も自分のスコアが採用されなかったとなると、結構へこみますから、相棒の選び方はほどほどうまい人にしましょう。

 世の中には、いろいろなコンペや競技があります。毎回"お友だちラウンド"をしていると、だんだんと気持ちが緩んで、腕前も頭打ちになりがち。「武者修行」と大げさに考えなくても、たまには気分を変えて"プチ冒険"してみてはいかがでしょうか。

木村和久(きむら・かずひさ)
1959年6月19日生まれ。宮城県出身。株式をはじめ、恋愛や遊びなど、トレンドを読み解くコラムニストとして活躍。ゴルフ歴も長く、『週刊パーゴルフ』『月刊ゴルフダイジェスト』などの専門誌で連載を持つ。

木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa