ヨッシー小山のマスターズ ミーハーレポート(3)

 今年のマスターズも興奮のうちに幕を閉じました。

 タイガー・ウッズの欠場は寂しかったですが、そんなことも忘れてしまうくらい、スーパープレーも、まさかのプレーもあって、最後まで目が離せませんでしたね。

 練習日に席を取って観戦していた12番ホールでドラマが起きました。最終日、ジョーダン・スピースがまさかの池ポチャを連発! そこまでは誰もがジョーダンの2連覇を予想していたはずです。

 練習日にはひとりでコースを歩き、距離やライを入念に確認していたジョーダンのキャディーが印象に残っています。念には念を入れても、こんな悲劇が起きてしまうとは! やはりアーメンコーナーには魔物が住んでいるのでしょうか。

 私は最終日、既に日本に帰国しており、テレビ観戦となりましたが、もうすっかりくぎ付けになってテレビの前から動けませんでした。ああ、疲れた!(笑)

 ゴルフに詳しい人も、ただゴルフが好きな人も、ゴルフをやったことのない人でも、その誰もが心の底から楽しむことができる、それがマスターズです!

 どうしてこんなに誰もがマスターズに魅了されるのでしょうか?

 まずは、まるで自分がおとぎの国に飛び込んできたかのような美しい景色でしょう。咲き乱れる花を愛でたり、寝そべってジョージアの大きな空を流れる雲を追いかけたり、真緑色の芝の絨毯をお散歩したり......オーガスタの心地よい風も相まって、とても気持ちいいのです。前回も書きましたが、ボランティアの方々のおかげで、会場内にはゴミひとつ落ちていませんし、ゴミ箱があふれえかえっていることもありません。いつもきれいに保たれて、スタッフが出迎えてくれるトイレも感動ものです。

 そして、ビール片手に気ままなところに腰を下ろし、アンビリーバブルな技の数々を見る贅沢。選手の練習風景やプレーを間近で見られるし、選手側も観客に応えてくれるし、とりわけジュニアに優しい対応をしてくれます。

 世界中からやってくるギャラリーとのコミュニケーションも楽しみです。隣に座った人とプレーや好きな選手など、ゴルフ談義が盛り上がりました。観客は世界中からやってくるので、言葉が通じないときもありましたが、そんなときは「笑顔」。改めて、笑顔が言葉を超えるコミュニケーションツールだと感じました。

 ギャラリーの恰好はゴルフウェアやタンクトップに短パンの人もいれば、ドレスアップしてる人もいたりとさまざま。「こうあるべき」って決まりがありそうでないのですが、みんなそれぞれわきまえて行動しています。

 会場内の飲食や買い物も楽しいんです。

 コンセッションと呼ばれる売店の食べ物や飲み物は、サンドイッチが1ドル50セント、クッキーやチップスが1ドル、一番高いのが輸入物のビールで5ドルというお手頃価格。卵サンドなんて、日本のものを思わせるクオリティの高さ。水のボトルやドリンクカップもマスターズ仕様になっていて、飲み終わったものをお土産に持って帰る方も少なくありません。

 値段が高いイメージがあるオフィシャルのゴルフショップも、ほかのトーナメント会場に比べてむしろ安いくらい。ゴルフ関係の品も種類が豊富なだけでなく、デザイン性も高いので、見ているだけでもかなり楽しめます。

 定番のものもたくさんありますが、毎年新製品が出るので、「今年は何がNEWなんだろう?」なんて見回っていると、時間があっという間に過ぎていきます。

 今回一緒に観戦した仲間とも、ついお揃いでゴルフウェアを購入して、次の日それを着て観戦していました。

 ただ、お土産屋さんはクラブハウス以外、会場内にここ1か所しかないので、時間によっては入場に1時間くらいかかりそうな行列が。20以上あるレジも、常にフル稼働な様子でした。意外に朝よりも夕方が空いていたりするので、夕方観戦後にショッピングする方がいいかもしれません。

 定番商品は常に補充され、陳列されていますが、人気のものは早いと水曜日くらいには品切れになります。私はお土産用にと、朝方、目をつけていたポーチがあったのですが、夕方にショップに行くと、既に売り切れていました(涙)。去年も同じようなことがあったのに学習できていませんでした。次こそは!(笑)

 今回の観戦旅行では、会場の外のオーガスタも楽しみました。去年まで滞在していたオーガスタナショナルに続くメインのワシントン通りには、ホテルやレストランが多く、とても便利ではあるのですが、観戦中はとにかく朝から夜までいつも渋滞。なので、今年はゴードンハイウェイ沿いという、別のところに仲間がホテルを取ってくれました。これが大正解!

 朝の渋滞は皆無で、緑の中に立ち並ぶ豪邸を横目に車を走らせるので、ちょっと優雅な気分。大きな家にはたくさんの車がとまっていたりして、「選手や関係者の方たちが借りているところかもね〜」なんて妄想会話も弾んだり。

 ホテルから会場への道には、パブリックのゴルフコースや選手たちの自家用ジェットが並ぶオーガスタ空港もありました。夕方、食事に向かう途中のこの景色にうっとり。

 食事もワシントン通りまで行かなくても、途中にかわいらしいモールがあって、そこで適当なお店を探しました。直感に従って、ガイドに載っていないお店に行くのも旅の醍醐味です。スシタコというお寿司屋さんでメキシカンジャパニーズの創作料理を味わったり、カジュアルフレンチのお店でワインを飲みながら盛り上がったり、アメリカらしい大きなお肉と地ビールを平らげたり、各国の味を堪能しました。

 こんな感じで、私の4度目のマスターズは終わりました。過去の観戦にも増して充実した楽しい時間で、テンションが上がりまくり。今年もワクワクがいっぱいで、新しい発見もありました。

 5月にはマスターズの公式サイトで、練習ラウンドを70ドルから見られるチケットの抽選がありますので、みなさんも応募してみては? 大人気でなかなか当たらないとも言われていますが、それでも会場内ではクジに当たって観戦している方をたくさん見ました。

 観戦が1日に限られるなら、絶対おすすめは1回目のコラムで紹介した水曜日のパー3コンテスト。写真も自由に撮れますし、選手を間近で見られるだけでなく、選手も和やかな雰囲気で声援に応えてくれたりします。

 チケットをゲットしたあかつきには、パトロンとして、ぜひ、私と一緒に観戦いたしましょう!
では、また来年のマスターズで!

【profile】
ヨッシー小山
アメリカLPGA ClassAティーチングプロフェッショナル。2000年から家族に帯同してアメリカに移住。「子供が学校の間にゴルフ」のスタイルで3年目にはシングルプレーヤーになり、5年目でアメリカLPGAティーチングプロに。2011年に日本へ帰国。帰国後はWEBレッスン番組『美☆スイングゴルフ』に出演し、ジュニアやレディースを中心にレッスンに力を注いできた。2015年よりVision54認定コーチとして、笠りつ子プロや藤本麻子プロをはじめ、ジュニアからツアープロまで、メンタルアドバイスも行なっている

ヨッシー小山●文 text by Koyama Yoshie