「人間万事塞翁が馬」とは、世界に生じる出来事は後に吉となるか災いとなるかを予測しにくいという意味の中国の諺だ。中国メディアの中国日報はこのほど、この諺を引用したうえで、タイ高速鉄道建設の計画に生じた紆余曲折は中国にとって後に「吉」となる可能性があると主張している。(イメージ写真提供:123RF)

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 「人間万事塞翁が馬」とは、世界に生じる出来事は後に吉となるか災いとなるかを予測しにくいという意味の中国の諺だ。中国メディアの中国日報はこのほど、この諺を引用したうえで、タイ高速鉄道建設の計画に生じた紆余曲折は中国にとって後に「吉」となる可能性があると主張している。

 タイ政府はこのほど、建設予定だった路線の長さを大幅に短縮し、中国の借款を受けずにタイが自己資金で建設することを中国側に通達した。中国国内ではタイが心変わりした理由として、中国側が借款の金利を2.5%と提案していたのに対し、タイ側は2%を要求しており、乖離があったためではないかとの見方が一般的だ。

 一部の報道によればタイ政府が中国の借款を受けないと通達する以前の段階で、中国はタイ側に譲歩し利率2%の条件を受け入れていたという。それにもかかわらず、タイ政府は最終的に建設費用を自国で賄うことに決定した。

 この出来事は中国にとって「不利」であるとの見方が多いなか、記事は中国にとって吉となる可能性を指摘。今回のタイの高速鉄道建設計画もそうだが、現在中国が遂行している一帯一路戦略は、政治的なメリットと経済的なメリットのバランスが欠けていると説明。

 経済的なメリットを犠牲にして政治的なメリットだけを得ようとするなら、ほんの一瞬だけ花を咲かせることはできても長期的な観点からみれば国家戦略を成功させることはできないと指摘し、中国は経済的なメリットをしっかり考慮にいれて国家戦略である一帯一路を推し進めるべきだと提言した。

 中タイ高速鉄道の建設費用は5000億バーツ(約1兆5000億円)とされていた時期がある。この巨額な建設費用において、金利差0.5%であっても金額は大きく異ることになる。中国がもし金利2%の条件でタイの高速鉄道建設に着手していたら、経済的に災いとなった可能性もあるのではないだろうか。タイにとってもこの巨額建設費用は災いとなったかもしれない。つまり市場の働きを無視した強引なやり方ではなく、投資したなら必ず経済的な報いを得られる仕方で、また双方が利益を得る仕方で物事を進めるべきだということだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)