13日、香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポストは、中国人観光客の海外旅行ブームは30年前の日本のような状況だが、日本とは違う点があると指摘している。写真は米国の中国人観光客。

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2016年4月13日、香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポストは、中国人観光客の海外旅行ブームは30年前の日本のような状況だが、日本とは違う点があると指摘している。

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その違いとは、90年代に経済成長の鈍化と共に海外旅行ブームが引いていった日本とは異なり、中国では経済の鈍化が伝えられながらも旅行ブームが冷める気配が一向にないことだという。

フランスのナティクシス銀行は、まだ都市化されていない膨大な農村人口や、富を持つようになった中産階級が、海外旅行の急速な成長を支えると分析している。

中国では13.8億人の人口のおよそ半分が貧困層だとされており、彼らの年収は0〜3000ドル(0〜33万円)程度。ほとんどが農村暮らしだ。中国政府は2020年までに8100万人を都市部へ移住させる計画を進めているが、この政策も海外旅行の需要を後押しすると見られている。

中国と同様に、当時中産階級の収入が増えたことで、日本でも旅行がブームになった。日本人観光客に人気だったのが米国で、欧州ではフランスが人気だった。しかし、その後は日本の不動産と株式市場のバブルが崩壊し、経済の停滞により、旅行熱は冷めていった。

ナティクシス銀行は、中国人の旅行ブームも日本と同様に冷める可能性があると見ている。国内経済の減速、欧州の難民問題やテロなどで、海外旅行を控えるリスクがあるからだ。中国が抱える高齢化の問題も影響する可能性がある。しかし、経済学者たちの間では、中国が都市化を推し進めていることを理由に、そうした現象は一時的なものだとの見方が強いという。(翻訳・編集/北田)