ロンドンに「80階建ての木造ビル」:ケンブリッジ大学が提案

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ケンブリッジ大学などのチームが、80階建て、高さ300mの木造ビルの図面をロンドン市長に提出した。1,000戸以上の住居を含み、大都市にいながら人々にくつろぎをもたらすことができるという。

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近い将来、ロンドンの風景に木造の超高層ビルが加わるかもしれない。80階建ての木造ビルの図面が、ロンドンのボリス・ジョンソン市長に提案されたのだ。

地上80階、高さ300mの木造ビルを提案したのは、ケンブリッジ大学と2つの建築事務所(PLP、スミス・アンド・ウォルワーク)で構成されるチーム。「バービカン・エステート」(ロンドン東部にある商業・居住複合再開発区)の一部として提案された。

「バービカンは20世紀半ば、シティ・オブ・ロンドンに居住区をつくるために開発された場所です。この試みは成功しました」と、ケンブリッジ大学で同プロジェクトを率いるマイケル・ラメージは言う。「そして21世紀のいま、われわれは建設の未来に思いを馳せる手段として、この提案を行います」

提案される木造ビルには、1,000戸以上の住居が含まれる。このビルは、「都会での暮らしにより大きな喜びやくつろぎ、社交性と創造性」をもたらすだけでなく、建設における「大革新」のひとつになると、チームは述べている。

提案書によれば、木材は再生可能な資源であり、コストの削減、工期の短縮、建物の軽量化を実現できるという(スミス・アンド・ウォルワークのウェブサイトによれば、このプロジェクトでは大量の木材を使うが、同じ建物をコンクリートでつくった場合と比べて4倍軽いという)。

さらに、人々は鉄やコンクリートのタワーより自然素材の高層ビルに「より大きな親しみ」を感じると、チームは主張する。木をはじめとする自然素材は現在の大型建築では「まったくと言っていいほど活用されていない」が、「15世紀の礼拝堂キングス・カレッジ・チャペルやウェストミンスター・ホールなど、ほぼすべての歴史的建造物は木材をふんだんに使用しています」とラメージは言う。

「われわれは建築工学的なアプローチを取り、この建物が実現可能であることを証明しました。ただし、誰も挑戦したことがない規模の建物です」と彼は続ける。「課題は山積みですが、きっと乗り越えられると確信しています」

※ 欧州では木材(CLT集合材)建築が以前から進んでおり、イタリア英国には9階建ての木造高層マンションがすでに存在する。ストックホルムの住宅設計コンペで提案された34階建ての木造高層マンションほか、各国の木材高層ビル計画を紹介した日本語版記事はこちら

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