世界の小型ジェット機(リージョナルジェット)市場の拡大が見込まれるなか、国産初のジェット旅客機である三菱リージョナルジェット(MRJ)は2015年11月、愛知県豊山町の県営名古屋空港で初飛行を行った。MRJは今後、リージョナルジェット市場でほぼ独占状態にあるカナダとブラジルのメーカーに挑戦することになる。(イメージ写真提供:CNSPHOTO) 

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 世界の小型ジェット機(リージョナルジェット)市場の拡大が見込まれるなか、国産初のジェット旅客機である三菱リージョナルジェット(MRJ)は2015年11月、愛知県豊山町の県営名古屋空港で初飛行を行った。MRJは今後、リージョナルジェット市場でほぼ独占状態にあるカナダとブラジルのメーカーに挑戦することになる。

 将来有望なリージョナルジェット市場を狙うのは日本だけではなく、中国も同様だ。中国ではARJ21と呼ばれるリージョナルジェットの開発が進められており、2015年11月29日に中国の成都航空に引き渡しも行われている。リージョナルジェットの開発の「進捗度合い」に関しては中国が日本をリードしていると言える。

 中国メディアの中国経済網はこのほど、カナダのボンバルディアおよびブラジルのエンブラエルの2強だったリージョナルジェット市場の競争が激化しつつあると伝え、生き残りのためには競争力の強化が必須であると論じた。

 記事は、リージョナルジェット市場には新たに日本や中国のほか、ロシアの企業も参入したとしたほか、ウクライナやスウェーデン、スペイン、ポーランド、インドなどの企業も高い研究開発力を持つことから、市場はさらに混沌とする恐れがあると主張。さらに、大型旅客機市場を独占するボーイングとエアバスも将来的にリージョナルジェット市場に参入する可能性もあるとしたうえで、ボーイングなどが参入すれば現在のリージョナルジェット市場がひっくり返される可能性があると論じた。

 こうした競争を背景に、各社は省エネ化や高速化などに取り組み、自社の旅客機の競争力強化に取り組んでいることを伝える一方、「中国の民間航空機は世界最先端の技術力と大きな差がある」と指摘。技術力の向上なくしては生き残りも難しいとの見方を示している。

 中国のARJ21は中国国内での型式証明は取得できたが、米国などでは取得できておらず、米国、欧州、日本国内では飛行することができず、販売することも不可能だ。ARJ21は中国国内では活躍できるかもしれないが、国外の市場を取り込むことはできず、激化するリージョナルジェット市場の競争からはすでに一歩取り残されているといえるだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:CNSPHOTO)