11日、韓国の小中高校の教師らが、2014年に起きた旅客船セウォル号沈没事故から2年が過ぎたことをきっかけに、全国教職員労働組合が制作した教材を使って授業を行うと発表し、同教材の使用を禁止している韓国教育部との衝突が予想されている。資料写真。

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2016年4月11日、韓国・KBSによると、韓国の小中高校の教師らが、14年4月16日に起きた旅客船セウォル号沈没事故から2年が過ぎたことをきっかけに、全国教職員労働組合(全教組)が制作した教材「4・16教科書」を使って授業を行うと発表し、同教材の使用を禁止している韓国教育部との衝突が予想されている。

教師ら約10人は同日、ソウル市内で「『記憶と真実に向けた4・16教科書』のきっかけ授業」宣言を発表し、「全教組の教科書でセウォル号沈没事故からの2年を振り返るための授業を行う」と明らかにした。宣言には教師132人が参加し、所属学校と実名を公開した。教師らは「セウォル号事故の真実を教え、さまざまな方法で子どもたちとセウォル号について考える」と説明し、「この授業がセウォル号の真実究明に1歩近づくきっかけとなるだろう」と主張した。

「きっかけ授業」は教育課程にない特定のテーマについて教える必要がある時に行われる授業。社会・政治的に意味のある事件や事故が起きた時、それを「きっかけ」に行う授業で、内容は学校が自立的に決定できる。

しかし、教育部は「4・16教科書」の開発趣旨や構成などが教育の中立性に欠けるとして、同書を使ったきっかけ授業を「偏向教育」と規定。きっかけ授業を強行した場合は懲戒処分を科すとの方針を明らかにしている。

これについて、韓国のネットユーザーは以下のようなコメントを寄せている。

「教師が政治性の中立を守るように法律を変えなければならない。子どもたちに良くない思想を植え付けることになる」
「セウォル号事故がそんなに誇らしい?」

「全教組は韓国政府を瓦解させるためには手段や方法を選ばない団体のようだ」
「セウォル号沈没は間違った官僚主義、安易な企業精神やさまざまな不正腐敗が起こした事故だと思う。子どもたちが正しい国家観、市民精神を持てるようしっかり教育してほしい」

「最近の教育現場では教育部が何の力も有しておらず、全教組が好き勝手にしているようだ。本当におかしい世の中。教育部はお金の計算をするところで、何を教えるかは全教組が決めるなんて…」

「セウォル号沈没のような国の重大事件を学校の授業で取り上げるのは良いこと。教育目的ではなく、ただそういう事実があったことを紹介するならいい」
「誰も真実を知らないのに、なぜ偏向教育と断定できる?」
「韓国政府が正常な状態なら、自らセウォル号事故を教育し、反省して対策を講じ、国民からの信頼を築こうとするだろう」(翻訳・編集/堂本)