ビジネスでもプライベートでも、第一印象は見た目で決まる! 清潔感のある“デキる男”になるための身だしなみ術を、ヘアメイクアップアーティスト 田村俊人が指南します。今回のテーマは、「好印象な香水の使い方」。4月も半ばに差し掛かりましたが、まだまだ初対面の人と会う機会も多いはず。香りの力を味方につけて、イメージUPを目指しましょう!

香りは見た目と同様、第一印象を左右します

人はよい香りがするものに好印象を抱くものなので、香水はファッション同様自己演出に欠かせないアイテムと言えます。とはいえ、使い方を間違えてしまうと単なる「香水がキツイ人」になる可能性も。そうならないために、香水の基本や選び方、印象のよい使い方をマスターしておきましょう。

香水には4つのクラスに分けられます

まず知っておきたいのは、香水は賦香率(アルコールに溶かした香料の割合)によってオーデコロン、オードトワレ、オードパルファム、パルファムという4つのクラス(種類)に分けられるということ。それぞれ香りの持続時間が違うので、用途やシーンに合わせて選びましょう。

オーデコロン:賦香率が3〜5%と4種類の中でもっとも低く、香りは1時間程度持続します。カジュアルに付けることができるので、香水ビギナーにも使いやすいでしょう。

オードトワレ:賦香率が5〜10%で、普段使いに適しています。香りの持続時間は3時間程度なので、仕事中と仕事後で香りを変えたい場合などにも便利。

オードパルファム:賦香率が15〜25%で、香りは5時間前後持続。香りはパルファムのような深みがありますが、濃度を下げることで使いやすくなっています。

パルファム:賦香率が15〜25%と4種類の中でもっとも高く、香りは5〜7時間持続します。1滴でも十分香るので付け過ぎには注意しましょう。

香調はシーンに合わせてチョイスして

香りにもいくつか系統(香調)があります。香調ごとにフィットするシーンが違うので、特徴を把握しておくと選びやすいですよ。男性用で比較的種類が豊富な香調は、「シトラス」「シプレ」「オリエンタル」「ウッディ」「フゼア」など。それぞれの特色を簡単に紹介しておきましょう。

シトラス:柑橘系の香り。フレッシュな爽やかさを感じさせるため、ビジネスシーンでも好感度が高いでしょう。

シプレ:柑橘系の香りに樹木系の香りを加えた、ぬくもりを感じさせる香り。紳士的な印象に。

オリエンタル:香油、樹脂、スパイスなどを調合したエキゾチックで神秘的な香り。ビジネスよりもドレスアップする場面に適しています。

ウッディ:白檀など木から抽出した香り。おだやかで深みがあり、シックな装いにマッチします。

フゼア:「ラベンダー」「クマリン」などをベースにした香り。爽やかさとセクシーさを兼ね備えた香りで、ビジネスより少し砕けた雰囲気を演出します。

ビジネスシーンに合わせるならシトラス系が無難

プライベートで香水を楽しむ際は、自分の好きな香りを選んでよいと思います。ただし、仕事の時に付けるとなれば話は別。なるべく多くの人に好まれるものを選ぶのが得策です。

ビジネスシーンで好印象をもたれやすいのが、柑橘系がベースとなるシトラスやシプレの香り。シトラスの香りは集中力を高めてくれる効果があるので、そういった意味でもビジネスシーンとの相性は抜群です。シトラス系の香りで香水入門に使用しやすい4本をご紹介しましょう。

イッセイ ミヤケ「ロードイッセイプールオム」

クラス/オードトワレ、香調/シトラス。やわらかな柚子の香りがベース。癖がなくさっぱりとした香りで女性からも人気の高い香水です

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カルバンクライン「CK-one」

クラス/オードトワレ、香調/シトラス。30代〜40代の中には、使用したことがある方も多いのでは? パイナップルやパパイヤ、ベルガモットを基調とした万人受けしやすい香りで、手頃な価格も◎

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バーバリー「ウィークエンド」

クラス/オードトワレ、香調/シトラス。爽やかなシトラスをベースに、リーフやビャクダンをプラス。落ち着きがありつつ軽やかな香りで日常的に使用しやすいです

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ブルガリ「プールオムエクストレーム オーデトワレ」

クラス/オードトワレ、香調/ムスク。香調はムスクとなっていますが、グレープフルーツの香りがベースなのでくどくなく、自分自身も心地よくなれるバランスのよい香りです

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ふんわり香りをまとう基本の使い方

付ける時は、ふんわり香りをまとう意識で、「近付くとなんとなくいい匂いがする」と思われるくらいがベスト。通り過ぎた後や降りた後のエレベーターに香りを残すのは付け過ぎです。

香水を付けるのは、耳の裏やひじの内側など体温の高い場所。香水を温めることでアルコール分が揮発し、効率よく香りを立たせることができます。手首にワンプッシュ付け、こすらずに手首の香りを移す程度でOKです。

オーデコロン、オーデトワレ、オーデパルファムの場合は1プッシュ、パルファムの場合は1滴で十分です

オーデコロン、オードトワレ、オードパルファムの場合は1プッシュ、パルファムの場合は1滴で十分です

手首に付けた香水を、首元やひじの内側にやさしく当てるようにしましょう

手首に付けた香水を、首元やひじの内側にやさしく当てるようにしましょう

よりさりげなく香らせたい場合は、腰周りや足に付けてもOKです。シャワー後などの清潔な素肌に直接プッシュ、もしくは手首から香りを移しましょう。

わき腹のほか、背中や体温の高い太ももなどもおすすめ

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アキレス腱の辺りに付けると、歩くたびに自然に香りが立ちます。夏場の軽装時にはとくに有効

アキレス腱の辺りに付けると、歩くたびに自然に香りが立ちます。夏場の軽装時にはとくに有効

香りの成分が変質するため、香水の付いている部位同士をこすり合わるのはNGです。また、ジャケットなど頻繁に洗濯ができない衣類に直接付けると、香りが重なることで強くなり過ぎるのでおすすめしません。

香水に含まれる香りの成分は、摩擦によってつぶれてしまいます

香水に含まれる香りの成分は、摩擦によってつぶれてしまいます

衣類に直接に付けると、何日か着ているうちににおいが変化する可能性も

衣類に直接に付けると、何日か着ているうちににおいが変化する可能性も

香水を付ける時間もポイント

付ける量や場所と同様に重要なのがタイミング。香水は複数の香料で構成されており、肌に触れると香りやすい成分から順に揮発して時間の経過とともに香りが変化します。一般的には下記の3段階で変化を表すので、これを意識しながら使う時間を調節できるといいですね。購入する際も、ラストノートまでの印象を確認してから判断すると安心です。

トップノート : 〜10分程度。香水の第一印象ミドルノート : 〜3時間程度。香水の特徴やテーマを現す香りラストノート :〜12時間程度。香水の余韻、残り香

まとめ

香水の香りは自分よりもまわりが感じるもの。購入する際は、香りを自分でチェックするのはもちろん、インターネットのクチコミなどを参考にして香りの印象を客観的に知ることも大切です。なお、香水の消費期限は未開封で3年、開封後は1年程度で使い切るのが理想的といわれています。その期間で使い切れる量を購入してください。初めて購入する香りは、一番小さなボトルから始めるくらいでいいのではないでしょうか。


>> 香りを味方に! ビジネスシーンで好印象な香水の取り入れ方 の元記事はこちら