「シンプルながらも精緻で味わい深い」というのは、和食をはじめとする日本の「モノづくり」を中国メディアが評する際によく見られるフレーズだ。その「日本らしさ」は、このほど中国で上演された日本の児童劇においても体現されたようだ。(イメージ写真提供:123RF)

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 「シンプルながらも精緻で味わい深い」というのは、和食をはじめとする日本の「モノづくり」を中国メディアが評する際によく見られるフレーズだ。その「日本らしさ」は、このほど中国で上演された日本の児童劇においても体現されたようだ。

 中国メディア・西安晩報は11日、「舞台の演者はたった3人 低コストの日本の児童劇に思うこと」とする記事を掲載した。記事は、このほど陝西省西安市で公演を行った日本の児童劇劇団について「舞台には演者がわずか3人しかおらず、道具もタオルや物干し台、スポンジ、クッション、野菜、手袋といったごく日常的な物ばかり」と紹介。

 一方で「光の効果を利用して白いタオルや手袋で鳥を作ったり、スポンジをカニに変化させたり、野菜でタンチョウを表現したりと、ユーモラスで創意と想像力に満ちた劇だった」とし、「これだけ簡素な道具で子どもたちを喜ばせるとは、意外であった」と評した。

 これに対して、現地の児童劇については起伏に富むストーリー、凝った衣裳や道具が「最大の優位性」であると紹介。双方の劇を鑑賞した保護者や教師からは「互いに参考にして補い合うことで、われわれの児童劇もより温かみと創意を増すことが出来るのでは」との声が出たことを伝えている。

 記事は、日本の児童劇を紹介する前置きとして、日本には長年続く仮装コンテスト番組が存在し、毎回出演者が奇想天外なアイデア想像力、日用品によって星の海や宇宙船などさまざまな事物を再現し、視聴者を驚かせると紹介。また、劇団の代表者が「生活の中にアイデアがある。多くのお金を使わなくても、気持ちと頭を十分に使えば、子どもを喜ばせることが出来るのだ」と語ったともしている。

 経済的に豊かになれば、お金を払って手に入れられるものは多くなる。一方、「今あるもので何とか工夫してうまくやっていく」という精神は育ちにくくなるという側面もある。工夫する力、創造する力、そして発想力は時として、モノやお金よりもはるかに高い価値を生むことがしばしばあることを、忘れてはならない。大切なのは、いかにお金をかけるかではなく、どうしたら子どもたちに楽しんでもらえるかを考えることなのである。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)