11日、台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業が「液晶の父」と呼ばれる日本の電子大手シャープの買収を決めたことにより、高級テレビ市場は新たな再編の波を迎えることになる。写真は中国の家電量販店。

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2016年4月11日、台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業が「液晶の父」と呼ばれる日本の電子大手シャープの買収を決めたことにより、高級テレビ市場は新たな再編の波を迎えることになる。TCLはこのほど次世代高級テレビとされる「量子ドットテレビ」の新製品を発表した。価格は発表されなかったが、事情通によると3万元(約50万3000円)前後になるといい、高級市場で一旗揚げようとの意図は明らかだ。北京商報が伝えた。

業界では、TCLが量子ドットテレビの取り組みを拡大するのは、LGがうち出す有機ELディスプレイ技術を迎え撃つためとの見方が一般的だ。TCLの李東生(リー・ドンション)会長兼最高経営責任者(CEO)はこのほど取材に答える中で、「現在、弊社には有機ELテレビをうち出す計画はない。弊社が採用するテレビ技術で到達できる性能は有機ELテレビの性能に完全に追いつき、完全に追い越しているからだ。今年うち出すテレビはこれまでのような量子ドット技術のものだけでなく、ハイダイナミックレンジ合成(HDR)技術も導入する。これはシステムの点で有機ELテレビを完全に追い越しており、価格面でも優位性がある」と述べた。

長年にわたり、液晶テレビ・ディスプレイ技術は日本と韓国がずっと掌握しており、LGは有機ELテレビを液晶に代わる次世代ディスプレイとみなし、これにかけてきた。鴻海とシャープの買収取引の決定後、最近聞こえてくるのは、両社の協力第1段は有機ELテレビ生産ラインへの投資で、鴻海が2000億元(約3兆3000億円)を拠出するといううわさだ。創維、康佳、長虹などの中国メーカーも有機EL陣営に次々加わっている。これまでは川上のパネルの良品率の問題やコストなどに制限されて、有機ELテレビは価格が下がらず、消費者を尻込みさせ、市場では高い評価を得ながら売れないという状態が続いていた。

中国市場は世界のテレビ市場のバロメーターだ。データによると、2015年の中国テレビ市場の小売販売で中国ブランドが占める割合は87%に達したが、シェアは目立って縮小しており、ここから高級テレビ市場において日本や韓国のメーカーの優位性が健在であることがうかがえる。中国電子商会の陸刃波(ルー・レンボー)副事務局長は、「ブランドの開きが中国テレビメーカーと韓国テレビメーカーの最大の開きだ。ディスプレイ技術の向上が必要なだけでなく、中国テレビメーカーはブランドの面でもがんばって追いつかなければならない」と述べた。(提供/人民網日本語版・翻訳/KS・編集/武藤)