NTT東日本ポスター

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 バドミントン日本代表・桃田賢斗選手が違法カジノでバカラ賭博をした問題の余波はいまだ冷めやらず。桃田選手に無期限の試合出場停止処分が下り、リオデジャネイロ五輪出場がなくなったことで、騒動は収束するかに思えたのだが......。

 桃田選手、そして一緒に賭博に興じていた田児賢一選手は、バカラ以外にも違法な闇スロットにも出入りしていることが、所属するNTT東日本の調査で発覚。NTT東日本で違法賭博に手を染めていたのはOBを含めて他6人もおり、バドミントン部の半年間の対外活動自粛という処分も下された。

 違法バカラに闇スロット......甘いマスクの桃田選手だが、その私生活はまるで人気マンガ『カイジ』(講談社)のようである。本人は「入ってはいけない所に入る好奇心、楽しんでいる自分もいた」「自分もスポーツマンで勝負の世界で生きているので、ギャンブルに興味があり、やめられない自分がいました」と語るあたり根っからのギャンブラーなのだろう。「勝負の世界で生きている」から「違法賭博」をやられたのでは真面目に競技に打ち込んでいるスポーツ選手としてはたまったものではないだろうが。

「デイリー新潮」で桃田選手とスナックママとの「キス写真」がスクープされてもいるが、この写真流出と反社会的勢力の関わりなどから今回の騒動が表ざたになったという話もある。かなりどす黒い問題であることは確かだ。

 ネット上では「桃田は大して反省してない」という意見が大半を占めている。まあどことなく開き直ったような会見の様子からそう取られたということだろう。田児選手が号泣しているのとは対照的な姿ではあった。

 なまじ才能があっただけに「調子に乗ってしまった」部分もあるのかもしれないが、会見での印象やその後の動きを見れば、所属したNTT東日本がいかに「アマアマ」な体質だったかが透けて見える。

 今回の騒動で、NTT東日本がとった処置は「部長、副部長、総監督、監督の解任」である。対外的には企業イメージを守る行為としては当然の動きだが、今後の再発防止策に関しては「徹底する」ということのみ。とりあえず解任しておけば世間は納得するという思考がうかがえる。

 早急な記者会見やメディア対応は確かにスピーディで上手く立ち回った感があるが、その先に通じる「今後」に向けた提言は現状出ていない。合計で8人もの選手(OB含む)が賭博に絡んだというのは、それこそ野球賭博以外では極めて稀な出来事。NTT東日本のイメージを守るためだけに動き、スポーツ界の賭博自体の重大性をないがしろにした行為と思われても仕方がないだろう。

 NTTというもとは「官」だった企業の「お役所仕事」という他ない。思考停止とはこういうことをいうのだろうか。そのような体制にどっぷり浸かった指導者たちの中では、桃田選手のような人物が出てしまうのも不思議と納得できる。
(文=odakyou)