「伊集院光とらじおと」というタイトルからも気合いを感じる


30年続いたTBSラジオ・朝のワイド番組「大沢悠里ゆうゆうワイド」が4月8日に終了し、4月11日に新番組「伊集院光とらじおと」(TBSラジオ・月〜木曜8:30〜)がスタートした。


少々大げさではあるが、もうラジオ史に残る日と言っちゃってもいいんじゃないだろうか。

長年に渡って聴取率トップを守り続けているTBSラジオの中でも、頭ひとつ抜けて聴取率トップに君臨していた超・看板番組のパーソナリティが交代。

しかも後継者が、深夜ラジオの帝王・伊集院光だっつーんだからもう……。

深夜ラジオというものに興味を持ちはじめた中学生の時、はじめて聴いた「伊集院光のオールナイトニッポン」以来、コンスタントに聴き続けてきた伊集院光のラジオ。

そんな伊集院光がTBSラジオの顔に……と思うと、色々な思いがグイグイこみ上げてきてしまった。

もちろん「ラジオが主戦場」と常々語っている伊集院光自身にとっても、この新番組はひとつの到達点となる、かなり重要なものとなるはず。

「伊集院光とらじおと」と、番組タイトルに「らじお」の言葉を入れてきたことからも、気合いの入りっぷりがうかがえるというものだろう。

アシスタントが服を忘れてきた!?


そしてやって来た4月11日。果たして、どんな言葉で番組をはじめるのか……。

「4月11日月曜日、時刻は8時30分になりました。おはようございます、伊集院光です」

若干の緊張感も含んだ落ち着いた口調でのスタート。ああ、これが朝の伊集院なのか……と思うやいなや、

「わっしょーい! 月曜アシスタントの安田美香です。わっしょいしょーい!」

何だこのアシスタント!?

「TBSラジオ・新しい朝の顔」「『ゆうゆうワイド』の後を継ぐ番組」……様々な重圧に包まれた重苦しい空気を完璧にブチ壊す、変なテンションの女が登場。

41歳、2児の母、ホリプロ所属のフリーアナウンサーで、月曜アシスタントの安田美香だ。

新番組のアシスタントやレポーターを選ぶにあたって、かなりの数のタレント、アナウンサーたちと会いオーディションを行ってきたようだが、その高倍率の中から選ばれたアシスタントだけあって……こりゃ逸材だわ!

安田の変テンションで、伊集院の緊張も解けたのか、いつもの調子を取り戻し、

「聴いて下さっている方たちが何を思っているかというと、ガッカリしながら、あ……そうだ、今日から悠里さんじゃないんだって。そのマイナスからのスタートだから、我々は!」

などと、自虐ネタを飛ばす。

しかし、アシスタント・安田の逸材っぷりはこれだけでは済まなかった。

新番組がはじまるという緊張のスタジオに、なんと服を着てくるのを忘れたというのだ。さすがにコートは着てきたものの、中はパジャマ!

「興奮し過ぎてどうやって身支度してきたか記憶がないんです」とのことだが……そんなこと、ある!?

スタート数分で「平成のサザエさん」なる称号をゲットした、突っ込みがいのあり過ぎるアシスタント・安田とともに、朝なのか夜なのか分からないテンションで番組は進行していった。

ラジオを聴いてくれている町工場でノベルティを


初回放送ということで、とりあえず番組コーナーの紹介という側面が強い内容だったが、その中で気になったコーナーを挙げていくと、

「あれ」な人、「あれ」な物など、様々ば「あれ」を紹介する「伊集院光とらじおとあれと」。

初回からしばらくは「あれ」なレコードを紹介する「あれコード」という企画を行っていくようだ。

初回のゲストは、約2万枚以上の珍盤コレクションを持っているというクリス松村。朝の番組の記念すべき初ゲストだっつーのに、あまり気にせず、いきなり深夜臭がプンプンする「あれ」な曲をセレクトしていた。

伊集院光らしい、ちょっとひねったゲストコーナーが「さかい保険整骨院 赤坂分室」。

柔道整復師で、さかいクリニックグループ代表、千葉ロッテマリーンオフィシャルメディカルアドバイザーでもある酒井慎太郎先生のありがた〜い施術をゲストさんに受けてもらいながら、トークをしていく。

施術に満足したら、「お会計」はお金ではなく、とっておきのトークで……ということで、ちょっと無茶振りな質問に答えてもらうという設定。

マッサージなどの施術中はリラックスして、思わず色んな事をしゃべってしまうというが、このコーナーでもゲストの意外なエピソードを聞き出せそうだ。

そして、初回からしばらくの間限定のコーナーだとは思われるが、リスナーと一緒に番組ノベルティを作っていく「伊集院光とらじおとノベルティと」。

「どうせ業者にノベルティグッズを作ってもらうのなら、いつもラジオを聴いてくれている町工場の人たちに頼みたい」ということで、リスナーからノベルティのアイデアのみならず、製造してくれる業者まで募集してしまうというコーナー。

この辺も、伊集院が「ゆうゆうワイド」のすごさを語る時によくしていたたとえ話、

「下町の町工場のラジオなんて『ゆうゆうワイド』しか聴かないから、チューニングのつまみがTBSラジオに固定されている」

というエピソードとリンクしてくる。

制作を予定しているノベルティは、LINEスタンプっぽいステッカーということで、これまで「ゆうゆうワイド」を聴いていた中高年層から、「伊集院光の番組なら……」ということで新たに聴きはじめた若い層までを意識した企画となっていくことだろう。

深夜番組も朝の番組も、ずーっと聴きたい


「ゆうゆうワイド」で大沢悠里が作りあげてきた空気は大切にしつつも、伊集院光ならではの新しい「らじお」の形を模索している姿が垣間見えた初回放送。

もちろん、まだ月曜日の放送が終わったばかりで、火〜木曜日のアシスタントやコーナーなど、番組の全貌は見えていないが、とにかくこれから毎朝が楽しみになりそうだ。

それにしても、月曜日の8:30〜11:00まで「伊集院光とらじおと」の生放送があり、翌深夜1時〜3時までは「伊集院光 深夜の馬鹿力」の生放送、そのまま8:30から「伊集院光とらじおと」の生放送という普通だったらあり得ないメチャクチャ過ぎるスケジュール。ホントにやっていけるのだろうか?

しかも、さすがに深夜放送が終わってから朝まで仮眠をとるのかなー……と思いきや、

「番組が終わってから3〜4時間寝て、7時くらいからちゃんと打ち合わせしようみたいなことをやると、オレ、普通になっちゃうから」

「気を遣って、スタジオに寝具とか用意してもらってるけど、オレはPS4を持ってきてるからね! オレはPS4をやるからね!」

とのこと。……ラジオに命賭けすぎ!

そんな伊集院光だけに、深夜番組も朝の番組も、両方ともずーっと聴き続けていたい。なんとか両立して末永く続けていってもらいたいものだ。

……しかし、毎日この調子で聴いていたら、ボクの仕事の方がヤバくなりそう。どうしよ!?
(北村ヂン イラストも)