【田中里奈と学ぶ投資への道】第2回 証券口座を開いて準備しよう! (前編)

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第2回は投資デビューのファーストステップ、証券口座の選び方です。投資をするために開設しなければならない「証券口座」について学びます。前編は証券口座の種類についてわかりやすく教えてもらいましょう。

田中里奈

青文字系ファッション誌を中心に活躍中のモデル。投資に対して難しくてギャンブルのような怖い印象を持っていたため、未経験。29歳。
「投資に前向きになれてきた! 実践に向けてがんばります」

■証券口座って銀行口座とちがうの?

風呂内亜矢(以下、風呂内) 前回は投資の必要性について学びましたね。今回からいよいよ準備編です。まずは、実際に証券口座を作ってみましょう。

田中里奈(以下、里奈) 先生、その前にひとつ質問です! 証券口座って何ですか?

風呂内 証券口座は、株式の取引をする証券会社で作る口座です。その口座にお金を入れて取引を行うの。

里奈 それって、銀行口座とはちがうの?

風呂内 ちがいます。銀行口座でも一部の株式の取引はできますが、購入できる商品や銘柄を比較する機能、手数料などを考えると、やはり証券口座を開くのが便利なんですよ。

里奈 へえ〜! 株をやるには証券口座が必要なんて初めて知りました。作るためにはお店に行ったりしなきゃいけないんですか?

風呂内 いえ、必ずしも店舗に行く必要はないです。ネットと店舗の両方で開くことができます。ただ、ネットしかない証券会社もあって、それだとネットでしか開設はできません。

里奈 店舗に行かなくても開設できるんですね。

■口座には種類がある! 「一般口座」と「特定口座」について

風呂内 証券口座を作るときにみんな戸惑うのが、口座の種類なんですよね。

里奈 口座に種類なんてあるんですか?

風呂内 証券口座の種類は、「一般口座」「特定口座」「NISA口座」の3つ。その中でも、「特定口座」はさらに“源泉徴収あり”と“源泉徴収なし”に分かれています。一般的には「特定口座」の“源泉徴収あり”を選ぶ人が多いですね。

里奈 え、「特定口座」を選ぶ人が一般的なの? 銀行口座の感覚だと「一般口座」の気がするけど……。

風呂内 「一般口座」というのは、かかった税金の計算などをすべて自分でしなければならないの。「特定口座」の“源泉徴収あり”なら、証券会社が全部やってくれるので便利なんですよ。

里奈 え、ちょっと待って! 株って税金がかかるんですか?

風呂内 そう、株式の売買で利益が出ると、その分税金がかかります。

里奈 所得税ってこと?

風呂内 所得税と住民税ですね。所得の種類が給与所得などとはそもそも別なので「譲渡所得」というくくりで計算することになります。今だと、株を売って得た利益には20.315%が課税されます。たとえば、200万円で買った株が300万円で売れたとすると、100万円の利益が出たことになるけど、丸々手元に入ってくるわけではないの。利益分の100万円に20.315%が課税されてしまうから、手元に入ってくるお金は80万円弱というわけです。給与所得と同じように計算する場合、所得税率は収入によって変わりますが、株を売って得た利益(譲渡所得)は独立して計算するわけですね。

里奈 なるほど。じゃあ損をした場合はどうなるんでしょう?

風呂内 損をした場合は課税されません。あとは、たとえば2つの株式の銘柄を買ったときに、片方は100万円の利益が出て、もう片方は50万円の損失が出ちゃったとする。そのときは、合算できるので、利益50万円で課税してもらえるわけ。特定口座は同じ証券会社のものなら合算してくれるので大丈夫ですよ。

里奈 だったら一般口座を選ぶ人って? 全部自分でやらなきゃいけないなんて、面倒くさい気がするけど……。

風呂内 確かにメリットは少ないんだけど、税金まわりはすべて自分で管理したいという考えの人もいるの。たとえば売買のつど課税されるのではなく1年間まとめて税金の計算をしたいなど考えがある人も。証券会社が代行する口座しかなければ、そういった人たちの需要に応えられなくなってしまいますもんね。特定口座の“源泉徴収なし”も、別の証券会社の口座と合算しやすいメリットがあって、自分で確定申告をすることが当たり前になっている人が選んだりします。でも、投資初心者であれば、まずは特定口座の”源泉徴収あり”を選ぶのがいいでしょうね。

●一般口座と特定口座の違い

一般口座

投資家自身で1年間に出た株式の損得益をすべて計算しなければならない口座。確定申告が必要。

特定口座(源泉徴収あり)

株式の損得益などの集計をすべて証券会社が管理してくれる口座。確定申告の必要なし。まずはこの口座を開設するのがおすすめ。必要があれば確定申告をすることもできる。

特定口座(源泉徴収なし)

株式の損得益などの集計はすべて証券会社が管理してくれる口座。集計後の書類をもとに自分で確定申告する必要がある。自分で確定申告をするなら、別証券会社の口座での損得益と合算しやすいメリットも。

■税金がかからないから一番お得? NISA口座について

里奈 じゃあ、私は「特定口座」の源泉徴収ありを選べばいいんですね。

風呂内 そうですね。それか、もしくは「NISA口座」かな。

里奈 ……ニーサってなんか聞いたことはあるけど……なんですか?

風呂内 NISA口座というのは、一定額まで税金がかからない口座なの。さっき、株の売買で利益が出たら20.315%課税されてしまうっていう話をしたけど、実はNISA口座なら、年間120万円までの投資に対する利益が非課税になるの。

里奈 え! じゃあ、NISA口座が一番いいんじゃあ……

風呂内 ただ、ちょっと気をつけないといけない点があるのでよく検討が必要です。

里奈 気をつけなきゃいけない点?

風呂内 まず、NISA口座には“満期”があるという点。満期がきたらNISA口座で持っている株は売るか、特定口座や一般口座に移動することになります。

里奈 満期なんてあるんだ!

風呂内 最長5年までしか持てないんです。NISA口座の場合、満期などで特定口座や一般口座へ乗り換えた後に思わぬリスクがあるんです。たとえば株を10万円で購入した後に、株価が下落し続けて満期の時点で半額の5万円になっていたとします。売ると損だからと特定口座に乗り換えた場合、「5万円で購入した株」という判断をされるんです。つまり、そこから株価が上がって7万円になったら、買った当初から見れば3万円損をしている状態なのに、「2万円利益が出た」となって税金が取られてしまうんです。

里奈 損しているのに課税されちゃうの!?

風呂内 さらに気をつけなければいけない点がもう一つ。さっき、株式の売買で損をしてしまった場合は、別の利益と合算して計上できるという話をしたけど、NISA口座はそれができないんです。

里奈 ……つまり、どういうことですか?

風呂内 特定口座とNISA口座どちらも持っている場合の話なんですが、特定口座で持っているA社の株で100万円の利益が出て、NISA口座で持っているB社の株で50万円の損失が出たとします。どちらも特定口座であれば、合算して利益が50万円ということで課税されるので、さしひかれるのは10万円強。でも、NISA口座の場合はその合算ができないので、たとえNISA口座のB社で50万円損失が出ていたとしても、特定口座のA社で100万円利益が出ていたら、「利益は100万円」ということで、20万円強課税されてしまうの。

里奈 そんなに税金が変わってくるんだ……

風呂内 だから、NISA口座って基本的に“損ができない口座”と思っておきましょう。国債とか、手堅いなと思える株だったらいいけど、ちょっとチャレンジしようと思っている銘柄だったら特定口座の方がおすすめ。もしくは使い分けてもいいですよ。

里奈 そっか、2つ口座を持つっていうのもありなんですもんね。

風呂内 そうですね。NISA口座は1人ひとつしか持つことができない(年が変われば別の口座も開設できる)けど、特定口座であればいくつでも持つことができます。慣れてきたら、自分の買いたい銘柄に合わせて使い分けるというのもありですよ。

●NISA口座について

1年間で利益や配当金が投資額120万円までであれば非課税になる口座 1人が1年で1口座しか持つことができない 毎年120万円までの投資を、継続して5年まで利用可能(6年目の非課税枠を使うロールオーバーという方法で最大10年の運用も可能) 利益と損益を合算できないので、損をしてはいけない口座でもある 国債や優良企業銘柄など手堅い運用におすすめ!

里奈 取りあえず私は「特定口座」の“源泉徴収あり”がいいかな。

風呂内 ではその口座を開く、証券会社を選んでいきましょう!

里奈 はい!

後編では、証券会社の選び方について学びます。そしていよいよドキドキの口座開設です!

(園田菜々)

◆4月19日(火)公開の後編では「証券会社の選び方」と「里奈ちゃんが実際選ぶ様子」をお伝えします。お楽しみに!