4日、日本と中国のメディア界のオピニオンリーダーによる「著名メディア関係者対話会」が東京都内で開催され、朝日、読売、産経、NHK、人民日報、新華社など両国主要メディアのベテラン記者、オピニオンリーダーら約50人が出席した。

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2016年4月4日、日本と中国の新聞・テレビ・Webメディアのオピニオンリーダーによる「著名メディア関係者対話会」(中国公共外交協会主催)が東京都内のホテルで開催された。この会合には、朝日、読売、産経、NHK、人民日報、新華社など日中両国主要メディアのベテラン記者、オピニオンリーダーら約50人が出席。「両国間の溝を乗り越え、共同の価値観を模索する」「グローバル化を背景とする両国の協力の必要性」「民間の協力強化による両国関係の改善の推進」の3テーマを巡って、4時間近くにわたり、突っ込んだ意見交換を展開した。

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対話会には、程永華駐日大使、陳健・同協会常務理事・元駐日大使、劉晋・外交部新聞司(報道局)副司長、日本の大鷹正人外務副報道官ら日中の政府関係者も出席した。

日本メディアから、「中国の情報開示姿勢への疑問」や「政治と国民を切り離して、国民にスポットを当てるべきだ」「卓球の福原愛さんは中国で大人気。文化・スポーツコンテンツをさらに報道していきたい」などの意見が多く出された。「共通の価値観を持つ一方で、相違点も率直に認め合うことが必要だ」など、互いの立場を尊重すべきだとの提言も出た。

中国側からは「中国人の多くは日本に興味を持っている。高倉健主演の映画『君よ憤怒の河を渉れ』は中国人の心に今も根ざしている」「大衆文化の交流をさらに促進するような報道をしていきたい」などの意見表明があった。

程大使はあいさつの中で、「メディアは中日両国市民が相手国を知る最も主要なルートとなる。両国メディア間の交流を深め、相互理解を深めるべきだ」と指摘した。

さらに、最近の、日本メディアの報道で目立つ日中関連キーワードとして、「爆買い」と「対中包囲網」を挙げ、(1)両国国民の往来が緊密になる一方、政治、安全保障の相互信頼が著しく欠如しているという客観的現実を反映している、(2)急速に発展する中国を前にした日本の複雑な心理状態を映し出している―との見方を示した。一方、「日本側に歴史、海洋および安全保障政策など敏感な問題で、しばしば後ろ向きの動きがみられる」と懸念した。

その上で、程大使は「中日両国は互いに重要な隣国であり、和すれば共に利し、闘えば共に傷つく。平和、友好、協力が双方の唯一の正しい選択であり、中日関係を非常に重視し、発展させる中国側の立場は変わっていない」と強調。双方が14年11月の日中首脳会談での合意など4つの政治文書の原則と精神に従って、「戦略的互恵関係の発展をはかるよう希望したい」と言明した。

さらに「中日関係の改善・発展には各界有識者の関心と支持が欠かせない」とした上で、日中メディア関係者に対し、「両国の市民が相手国を正しく知り、理性的に認識するために前向きの役割を果たしていただきたい」と要望した。

陳元大使は「メディアは両国市民の相互理解、意思疎通・交流の重要な架け橋として、両国の友好的共通認識の拡大、民間の実務協力推進の面で、なくてはならない役割を果たしている」と指摘。両国のメディアに対し、(1)民間の理性的で前向きの声を伝えること、(2)中日関係の発展の主流と方向を正確に把握し、両国間に存在する食い違いを理性的に見守り、大げさにせず、誇張しないこと、(3)客観的に報道して、雑音を抑え、不協和音による両国民間友好への影響をさけること―などを列挙した。さらに、「現在、両国は共に経済構造の重大な調整に直面しており、双方は新たな情勢下で絶えず新しい協力分野とモデルを掘り起こし、ウィンウィンの互恵関係を確立する必要がある」と提案した。

日本外務省の 大鷹副報道官は、「日中関係は両国だけでなく、アジア太平洋地域、全世界にとって非常に重要で、安定的発展と同時に、絶えず前進させなければならない。日本の発展は中国なくしては考えられず、中国の発展も日本なくしては考えられない。友好協力は双方にとって唯一の選択肢だ。日本政府は中国側とメディアなどの各分野の交流を積極的に強化し、両国関係の改善に一層力をつくすことを願っている」とあいさつした。

日中「メディア人対話会」に出席したのは、日本側から朝日、毎日、読売、産経、東京各新聞社、共同、時事両通信社、NHK、日本テレビ、TBS、テレビ朝日、Record Chinaなど。中国側から人民日報、新華社、環球網、人民中国、中国中央テレビ局、青島テレビ局、香港フェニックステレビ局など。(八牧浩行)