中国国家統計局が発表した3月のPMI(製造業購買担当者景気指数指数)は50.2と8カ月ぶりに50を上回った。世界経済にとって大きな影響を与える中国経済の回復に期待が集まるが、中国経済は依然として根本的な問題を抱えている。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国国家統計局が発表した3月のPMI(製造業購買担当者景気指数指数)は50.2と8カ月ぶりに50を上回った。世界経済にとって大きな影響を与える中国経済の回復に期待が集まるが、中国経済は依然として根本的な問題を抱えている。

 中国にとって目下の課題は、生産能力の過剰といった構造的な問題の解決。こうした問題の解決なくしては、真の経済成長はあり得ないとする見方もある。中国メディアの新財界はこのほど、中国経済の根本的な問題を解決するには、1960年代の韓国に見倣うべきだと論じている。

 一部報道によれば、中国国家統計局は3月のPMIが8カ月ぶりに50を上回った原因として、不動産市場の回復が生産と消費を促進したと説明している。事実、中国では株価が低迷するにつれ、大都市を中心に不動産価格が再び上昇し始めている。

 しかし記事は、中国経済は数十都市の不動産市場に頼って成長できるものではないと指摘。例えば2014年および15年の税収がマイナス成長だった省は全体の5分の1を超えるが、これは各省において経済構造の転換が功を奏していないことの表れだと指摘している。また大都市を中心とした不動産価格の急騰も、金融緩和によって供給された資金が不動産市場に流れ込んだことを示唆しているが、記事は「中国の経済発展はさまざまな産業がともに成長してこそ初めて可能となる」と指摘し、投資がけん引される経済成長は不健全であるとの見方を示した。

 それで記事は韓国が1960年代に遂げた経済成長から中国は学ぶべきだと提言している。いわゆる漢江の奇跡と呼ばれる経済成長を遂げた当時の韓国だが、その秘訣の1つについて「韓国政府が市場への関与を減らし、成長を市場原理にゆだねることによって民間経済を活性化させた」と説明。

 中国株が急落した際、中国政府が巨額を投じて買い支えたことからも分かるとおり、中国は自国経済に対して過度に介入していると言える。記事が提言しているのは、あくまでも市場原理に委ねることで、市場の健全な成長を促進し、経済成長の質を高めるべきだというものだ。だが、中国には市場に委ねることのできない事情もある。中国では国有企業が大量の雇用を支えているが、市場への関与を減らせば生産能力の過剰に苦しんでいる国有企業が淘汰されるのは目に見えており、そうすれば職を失う人が続出し、社会も不安定化してしまうだろう。

 中国には「大鍋飯(国家が親方でるという意味)」という言葉がある。日本の「親方日の丸」という言葉と同義だが、「大鍋飯」は現在の中国経済においては病であるとの見方が一般的だ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)