1バレル=20ドル台へ!? 超ハイボラの原油は「売り」で勝負!
 2月に1バレル=26ドルの安値をつけてから1か月弱で40ドルまで急反発した原油相場。そのボラのデカさから興味津々の投資家も多いだろう。原油相場での必勝法を探った

「原油トレードは簡単。一昨年からずっと、反発してきたところを売ってれば儲かる相場が続いています。というのも、原油相場は為替よりもトレンドが続きやすいんです。そのうえ、ボラティリティ(変動率)がデカイ! ドル/円だと一日の値動きは大きくて3円ほど。3%弱の値動きです。ところが、原油は2月に1バレル=26ドルの安値をつけるまで、平気で一日に1、2円も下げてきた。10%近く下げることもありました。ハイリスクと感じるかもしれませんが、資金管理を徹底してコツコツと売り上がっていけば、初心者でもガッツリ稼げます」

 こう話すのは専業トレーダーのひろぴー氏。20代にして投資で成功、専業への転身を果たした投資の猛者だ。

「僕はFXが中心ですが、最初にトレードしたのが原油でした。当時は瞬殺で100万円近く損しましたが、今は原油取引のコツが見えてきた。FXはチャートとファンダメンタルズのバランスが大切ですが、原油はファンダ重視。アメリカなどがIS(イスラム国)の資金源を断つために、原油価格の上昇を抑制している面もあるので、もはや2年前の100ドル台回復なんて無理。今後も下落トレンドが継続するでしょう」

 しかし、原油市場は2月に1バレル=26ドルの安値をつけてから反転中。底打ちした感もあるが。

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◆買い越しが続き上値は重い

「3月の上昇はカレンダー要因も大きそう。期末なのでショートカバー(売り手の買い戻し)が入ったのです」

 と分析するのは自身も原油トレーダーであり、コモディティ事情に精通するフリーアナウンサーの大橋ひろこ氏。

「先物市場のポジション状況を見ると、実は’08年からずっと買い越しが続いています。26ドルをつける過程で、買いポジションは減りましたが、3月に入って買い手はまた増えています。含み損を抱えた買いポジションがまだ大量に残っているため、上昇しても買い手の『やれやれ売り』が出て上値は重そう」

 実はほかにも上値が重たいと考えられる理由がある。

「原油のような先物市場では『サヤ』も大切。先物では限月といって取引の期限があります。限月が近い期近の価格と限月が先の期先の価格の差です。期先の価格のほうが高い『コンタンゴ』(順ザヤ)だと価格は上がりにくく、反対に期先のほうが安い『バックワーデーション』(逆ザヤ)は『逆ザヤに売りなし』と言われるくらいで下がりにくい」(大橋氏)

 足もとだと期近が39ドル。いちばん限月が遠い2024年12月物は51ドルで、完全なコンタンゴ。

「今買って寝かせておいて、将来売れば儲かる」との思惑から潜在的な売り圧力が働いて、価格は上がりにくくなっている。実際に世界の石油タンクやタンカーは9割以上が稼働済みとの情報も。

「ということは、サヤから見ても原油は上がりにくいですよね。需給を見てもIEA(国際エネルギー機関)は日量100万バレル以上の供給過剰だと指摘していますし、ゴールドマンサックスに至ってはレポートで20ドル割れの予測を出しています」(同)

 だとすれば、40ドル前後まで戻している今は格好の売り時と言えそうだ。

「実は僕もそう思って38ドルで売ってみたんですが、思ったよりも戻りが強い。週足のレジスタンスラインとなっている50ドル弱の水準までの戻りを想定して売り上がっていく戦略に転換しました。というのも、一般にアメリカのシェールオイルの生産コストが50〜60ドルと言われています。シェールオイルが勢いづいてしまうのを避けるために、このラインに近づいたらOPEC(石油輸出国機構)が対策を打ってくると考えられる」(ひろぴー氏)