Cクラスに加わったプラグインハイブリッド(PHV)の「C 350 e」。ベースとなる純ガソリン車の完成度の高さを活かし、フットワークや乗り心地の良さなどが大きくスポイルされることなく半電動化されています。

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エンジンだけでも211ps/350Nmというスペックで、力強い走りを披露する「C 250 Sports」向けの2.0L直列4気筒ターボに、最高出力82ps(60kW)、最大トルク340Nmを発生する電気モーターの組み合わせは、システムトータルで279ps/600Nmに達するだけあって、高速道路やワインディングなど飛ばせる場所ほど輝きを放ち「PHV化=エコカー化」ではないのがよく分かります。

一方で、思いのほかEV走行の速度領域は高く、充電状態がよければ約130km/hまでモーター走行が可能という謳い文句も伺い知ることができました。

C 350 eには、4つの走行モードが用意されていて、「HYBRID」は走行環境やバッテリーの残量に合わせてエンジンと電気モーターを併用。先述したように、高出力電気モーターのブースト機能によりスムーズな加速感を享受できます。

「E-MODE」は、文字どおりモーターのみのEV走行で、バッテリー状態により約30kmの走行と最高速度130km/hの走行を実現するもの。

「E-SAVE」は、早朝深夜の住宅街などで静かにEV走行したい際など、バッテリー残量をキープするモードです。走行しながらバッテリーを充電する「CHARGE」モードは、積極的にエンジンを始動。残量が減っても少しずつ増えてきますので、あと数kmだけモーター走行したい際などは重宝しそうです。

せっかくPHVを買ったのであれば夜間など使わない時に充電し、近場はモーター走行のみで、遠出する際はハイブリッド走行やチャージモードで走るなど、走り方を選べるのが魅力。同車も同じでしょう。

なお、リチウムイオンバッテリーの充電時間はフル充電まで「CHARGE」モードで約40分、AC200V電源使用で約4時間。急速充電には対応していません。

セダンのトランク容量は335Lで、純ガソリン車の445Lよりは見た目も小さく、リチウムイオンバッテリーを床下に積むため荷室奥が一段高くなっています。それでも後席の分割可倒式機構が残されていますから、荷物が多い際も対応できます。

荷室がある程度狭くなるのは仕方ないですし、ブレーキのフィールに電動化モデルの癖(急に制動力が高まり、「カックン」ブレーキになりやすい)があり、また「ここまで速くなくてもいいのでは?」と思うほど、ゆっくり走った際と踏み込んだ時との二面性には驚かされますが、退屈とは無縁のPHVといえそうです。

(文/塚田勝弘・写真/小林和久、塚田勝弘)

EV走行時と全開走行時のギャップに驚かされるCクラスPHV「C 350 e」(http://clicccar.com/2016/04/09/364383/)