堅実女子のお悩みに、弁護士・柳原桑子先生が答える連載。今回は、社員20人規模の広告代理店のエース営業マンとして働く、友里子さん(38歳)からの相談です。

「ウチの会社は、社員20人程度しかおらず、総務や経理をアウトソーシングしている今っぽい会社です。私は勤務して5年になります。お伺いしたいのは、会社の経費で購入したもののポイントの所有権についてです。

実は最近、銀行出身の45歳の男性が転職してきました。ヘッドハンティングで入社し、私の上席になります。

彼には何回かサシでと飲みに誘われ、3回目くらいからお誘いがあり、彼は結婚していることもあって、恋愛関係になることをお断りしたんです。すると、翌日から態度が豹変。多方向のダメ出しがキツくなりました。幸い、社長は私の能力を買ってくれているのでそこは改善したのですが。問題は私の経費についてすごく細かく言ってくるんです。

彼はまだ転職して間がないので、時間があるらしく、過去にさかのぼって私が購入した、営業車のガソリン、出張時の航空券、さらには会社の宴会時の建て替えの時のクレジットカードのポイントを計算しているようなのです。おそらくポイントの総額は、年間1万円分くらいになっていると考えられます。

今、会社が大きくなっている最中で、コンプライアンスがうるさくなったことを感じています。ポイントやマイルは法律的にどのような扱いになるのでしょうか」

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弁護士・柳原桑子先生のアンサーはこちら!

「会社のお金で購入して得られたポイントを、社員に譲ることは自由です。それと同時に、会社側から“会社のものだ”と主張できると考えられます。

ですから、そのポイントがあなたのものかどうかは、会社の方針によります。会社の方針がわからないならば,会社に確認するべきです」

そこで友里子さんは、会社(社長)にポイントについて聞いたところ、「僕はポイントなどは社員が経費を立て替えてくれている間の利子だと考えているから、気にしなくていいよ。というか、あまりそんなことを考えたことがなかったけれど、ポイントの所有権の管理について、これからとやかくいうこともないし、そんなことに構っていられないくらい仕事は忙しい。横領だなんて考えたこともないよ」と答えをもらったとか。

気になる人は会社に問い合わせてみるといいかもしれません。

友里子さんが自分で調べたところ、文房具などの購入で公私ともに集めたメジャーなポイントカードは、5万ポイント近くなっていたとか。編集部が20人に調査したところ、すべての会社が、ポイントの所有権は社員に譲っていました。

■賢人のまとめ
ポイントの所有権が気になるなら、会社にまずは確認を!

■プロフィール

法律の賢人 柳原桑子

第二東京弁護士会所属 柳原法律事務所代表。弁護士。

東京都生まれ、明治大学法学部卒業。「思い切って相談してよかった」とトラブルに悩む人の多くから信頼を得ている。離婚問題、相続問題などを手がける。『スッキリ解決 後悔しない 離婚手続がよくわかる本』(池田書店)など著書多数。

柳原法律事務所http://www.yanagihara-law.com/