生産年齢人口の流出、強制的な「都市化」など、さまざまな問題を抱えている中国の農村と農業。日本の農村の発展ぶりを見習えという論調も目立つなか、中国メディア・中国経済網は7日に日本の「工業化農場経営」の取り組みを紹介する記事を掲載した。(イメージ写真提供:123RF)  

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 生産年齢人口の流出、強制的な「都市化」など、さまざまな問題を抱えている中国の農村と農業。日本の農村の発展ぶりを見習えという論調も目立つなか、中国メディア・中国経済網は7日に日本の「工業化農場経営」の取り組みを紹介する記事を掲載した。

 記事は、富山県にある産業廃棄物処理企業の取り組みを紹介。この企業では廃棄物を無害化したのち工業付近の山間に埋め立て処理を40年あまり進めてきた結果、15ヘクタールの平地が出来上がったと紹介。そこで28棟の栽培ハウスを建設して生花や野菜の栽培を開始したと説明している。

 また、ハウスの地面には厚さ0.7ミリのビニール膜が敷かれており、栄養液と地面が接しない工夫が凝らされていることで汚染のない農作物の栽培を実現、生産品は市民からも信頼を得ているとした。さらに、ハウス内には大量のセンサーが取り付けられ、温度や湿度、光量、栄養液の濃度が細かく測定、制御されていると説明。「経験や自然に任せる伝統的な栽培による束縛から完全に脱した」ことで、作物の生産サイクルや生産率が大きく高まったとした。

 そして、ハイテクを駆使した栽培方法のコストについて企業の関係者が「初期投資は確かに高コストだが、土地は自前、電源などもゴミの焼却エネルギーで賄っている。自動制御で人的コストも減っており、日常的なコストはむしろかからない」と説明したことを併せて紹介している。

 中国で進む産業構造の改革。製造業のモデルチェンジと同時にサービス業の発展を掲げているが、農業はどうするのか。製造業とサービス業に農業を組み合わせた「第6次産業」の振興が、農村の成長を引き起こす一助となるかもしれない。空気をはじめとするさまざまな環境汚染が取りざたされ、エコが声高に叫ばれている中国において、記事が紹介した日本企業の取り組みは大いに参考になるはずだ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)