8日、韓国メディアによると、日本の植民地時代に日本企業が韓国に建てた労働者用宿舎の建物をめぐり、保存か取り壊しかで韓国で議論が巻き起こっている。資料写真。

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2016年4月8日、韓国・中央日報によると、日本の植民地時代に日本企業が韓国に建てた労働者用宿舎の建物をめぐり、保存か取り壊しかで韓国で議論が巻き起こっている。

ソウル近郊、仁川市富平の一角に、古くて小さな家が90軒ほど連なっている。1938年、機械メーカーの弘中商工が建設した労働者用の宿舎で、42年には軍需工場を運営していた三菱重工業が買収した。小さな家が長屋のように連なる光景から、韓国では「三菱列社宅」と呼ばれている。当初は1000軒余りの規模を誇ったが、現在残るのは87軒。このうち37軒に生活保護受給者ら40人余り(住民登録上では70人余り)が自己所有または賃貸で暮らし、残り50軒は空き家だ。壁が剥がれたり屋根が落ちたりと、損傷の激しい家も多い。

この社宅をめぐり、韓国で存廃論議が持ち上がっている。景観が良くないとして「全面撤去し開発を」と訴える近隣住民と、一部の改装を進める自治体が対立する一方、歴史的意義を認め保存を訴える専門家に対しては、「住居空間を観光商品にするな」と居住民が反発している。

このうち誠信女子大の徐敬徳(ソ・ギョンドク)教授の研究チームは、建物を保存することで「日本の強制徴用の歴史を後世に伝えるべき」と主張し、列社宅前に観光客向けの案内板の設置を提案している。しかし、すでに訪問客の増加により不便な生活を余儀なくされている居住民はこれに猛反発、先月30日に徐教授が開いた趣旨説明会も結論を出せずに終わった。

この論議をめぐり、韓国のネットユーザーからさまざまなコメントが寄せられているが、その多くは建物を撤去すべきとの意見だ。

「こんな理由で保存するなら、そのまま全国が保存対象になる」
「強制徴用の証拠として保存するというのはちょっと無理がある。もう年月がたって個人が所有する住居になっているんだから、所有者の意思に沿った処理をするのが正しい」
「そもそも保存する価値がないように見えるけど?」

「独立運動家の生家はなくなろうがまったく気にしないくせに、こんなつまらない保存運動をやっているとはあきれる」
「つらい歴史も記憶するため保存すべきだというのは親日派の詭弁(きべん)。洗脳されちゃった人が多いな」

「保存したら逆に日本に利用される」
「撤去しろ。恥ずべき歴史はみんななくすべきだ」
「まともじゃない。あんな古い建物を保存して何をしようっていうんだ?」

「写真と映像で記録すればいい話。臭い歴史は早く消し去って、快適な建物を新しく建てるべき。何でも古ければいいってもんじゃないよ」
「日帝の名残である徴用宿舎が文化財だって?いくら大統領が親日派の国でもここまでとは…」(翻訳・編集/吉金)