中田英寿が出会った工芸とクリエイターがコラボ!汐留で「REVALUE NIPPON PROJECT展」

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元サッカー日本代表の中田英寿さんが現役引退後に出会った、素晴らしい日本の伝統工芸の世界。その高い技術や文化の魅力を知ってもらおうと、2009年には日本を再発見するプロジェクト「REVALUE NIPPON PROJECT(リバリュー・ニッポン・プロジェクト)」を立ち上げたそう。そんな熱い思いが伝わるような、展覧会をご紹介。

2016年4月9日(土)から6月5日(日)まで、「パナソニック 汐留ミュージアム」では「REVALUE NIPPON PROJECT展 中田英寿が出会った日本工芸」を開催する。同展は2010年から毎年、「陶磁器」「和紙」などひとつの素材をテーマに設定してきたそうで、今回の展覧会はその集大成ともいうべきもの。こちらでは、作品を制作するために独特のチーム方式を取っているとか。

「まず、中田さんがテーマと批評家や専門家を中心とした『アドバイザリーボード』を選び、このアドバイザリーボードが工芸家とコラボレーター(アーティスト)を指名。この三者の協力によって、各チームが自由な発想で作品を制作しています。このプロジェクトの中で生まれた、新しい作品をご覧ください」と、広報担当者さん。

今回の出展作品は約37点で、「陶磁器」「和紙」「竹」「型紙」「漆」など、それぞれの特性を生かした作品が揃う。

例えば写真の「UFO鍋」は、独特のフォルムと緻密な彩色で個性的な作風を持つ植葉さんが、ポップアート作家として世界的に活躍する奈良美智さんと出会って生まれたもの。鍋を制作していく中で、いつのまにかタジン鍋の形になっていたそうだけど、1m近くあって、実際に火にかけることはできないという。

また、独特の風合いや耐久性の高さなどで、美術の分野でも注目されている「和紙」を使った作品も。こちらの「Life size polar bear in papier mache(ライフサイズ・ポーラーベア・イン・パピエマシェ)」は、約2mもある実物大の白クマの像。「papier mache(パピエマシェ)」はフランス語で「張り子の材料」という意味だそう。

世界的に活躍するインテリアデザイナーの片山正通さんとファッションデザイナーのNIGOさんがタッグを組み、和紙を使った張り子人形の産地である福島の人形師、橋本彰一さんが制作したもの。これほど大きな張り子の人形を作るのは技術的にかなり難しいそうだけど、和紙の質感が白クマに不思議な存在感を与える、印象的な作品に。大きさは実際の子グマくらいで、迫力も十分。

5月7日(土)には橋本彰一さんが講師の和紙ワークショップ「張子ってなんだろう!〜カワイイ豆だるまとネコの張り子に絵付けしよう〜」(参加費2500円)もあるという。


「竹」をテーマにした作品では、インテリアデザイナーの森田恭通さんと、竹細工の盛んな大分県在住の竹芸家・中臣一さんがコラボした照明具「Infinite Shadow(インフィニット・シャドウ)」も、繊細に編み込まれた竹の魅力が分かる一品。

4月16日(土)の14時からは、この作品を制作した中臣一さんを講師に迎えた竹ワークショップ「竹玉ペンダント作り」(参加費1500円)も開催される。「和紙」も「竹」も、ワークショップの申し込みは先着順なので、興味のある女子はハローダイヤルで早めに申し込みを。


写真は、柔らかい素材に漆の樹液をたっぷり吸いこませて乾かした乾漆作品を得意とする漆芸家・奥窪聖美さんの作品。こちらはアドバイザリーボードに、音楽家の秋岡欧さんと山梨県立美術館館長の白石和己さんを迎えたもので、漆の光沢と独特の色味が美しい。

「作品名の『トアーダ』はポルトガル語で“シンプルなメロディ”とか“小楽曲”の意味です。この作品はオルゴールで、秋岡欧さんの『小さなトアーダ』という曲を編曲して使用しています」(同)

伝統の技術から生まれた、これまでにない日本の新しい「美」を、会場で再発見して。

トップ画像 :《UFO鍋》  
植葉香澄、奈良美智、中田英寿
2010年 茨城県陶芸美術館蔵 (C)植葉香澄、奈良美智、中田英寿(C)Junichi Takahashi
画像 上:《 Life size polar bear in papier mache 》
橋本彰一、片山正通、NIGO(R)
2011年 一般財団法人 TAKE ACTION FOUNDATION蔵(C)Junichi Takahashi
画像 中:《 Infinite Shadow 》
中臣一、森田恭通、中田英寿
2013年 青木信明蔵(C)Junichi Takahashi
画像 下:《花のトアーダ》
奥窪聖美、秋岡欧、白石和己
2015年 個人蔵 (C)Takaya Sakano