新車登録から13年以上(ディーゼル車は10年)経過すると、自動車税が約15%割増になります。日本の税制は古いクルマには乗るな! といっているように思えますが、それは果たして「エコ」なのか、こうした指摘は確かにと頷きたくなります。

それは、ドイツやイギリス、スイスなどの欧州では旧車への優遇措置があるか、あるいは古いから税金を上げるといった税制がないという、対比からくるものもあるでしょう。

確かに欧州に行くと街中にたたずむ古いクルマを見かけると、よくいわれるように、文化も違うのかなという気もしてきます。

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それでもヒストリックカーイベントなどもあるじゃないか、という声もあるでしょうが、税金も含めた維持費を考えると、羨ましいけどなかなかできないよな、という感じもします。

さて、ポルシェAGから「911 2.5 S/T」のフルレストアのニュースが発表されました。

ポルシェ クラシックのスペシャリストによりじつに2年の歳月をかけてレストアされたという、1972年のル・マンでクラス優勝を飾ったモデルです。

ポルシェは、クラシックモデルの強化を掲げていて、今年の4月6日〜10日にエッセンで開催された世界最大級のクラシックカーイベント「テクノクラシカ」の祭典にも出展。

この「テクノクラシカ」の開幕を記念して、波乱に富んだモータースポーツの歴史とともにレストアされた「911 2.5 S/T」が紹介されたわけです。

ポルシェ クラシック代表のアレクサンダー・ファビック氏は、

「911 2.5 S/Tは、数年前に米国のコレクターによってレストアベースの状態で探し出されました。ポルシェのスペシャリストたちの巧みな作業によって、このスポーツカーは最高水準の状態によみがえりました」

と語っています。

見つかったクルマは本当に稀少なものだそうで「911 2.4 Sクーペ」をベースとしてわずか24台が製造されたレーシングカー。

「911 2.5 S/T」は、グループ3(市販車ベースのGT車両)とグループ4(改造を施したGT車両)のカスタマースポーツ用に開発されたモデルで、1971年末に当時のDr.Ing.h.c.F.Porsche KGスポーツ部門から49,680マルクで限定発売されました。

「911 2.5 S」は、タルガ・フローリオ、ル・マン、ラリーなどのサーキット用に開発された「911 2.4 Sクーペ」のワークス改造仕様であり、国際スポーツレギュレーションにしたがって厳密に変更され、特別仕様の価格はプラス19,000マルクだったそう。

「最新のポルシェが最良のポルシェ」というフレーズは、新しい商品(クルマ)にベストを尽くすというメーカーとして当然の姿勢を示しているだけで、ポルシェの旧車への愛を感じさせます。

(塚田勝弘)

1972年のル・マンでクラス優勝を遂げたポルシェがレストアされて登場(http://clicccar.com/2016/04/08/365458/)