免許不要の足こぎ電動ハイブリッドカーPodRideが出資募集中。LEDヘッドライトとカウリング、後部トランクも装備

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スウェーデンのデザインエンジニア Mikael Kjellman が、4輪の足こぎ式自転車に電気モーターを搭載するハイブリッドパーソナルモビリティ PodRide を開発しました。Kjellman は自作したPodRideに1年間乗り続け、その便利さを確信したうえで販売を計画、クラウドファンディングサービスIndiegogoで出資募集キャンペーンを開始しました。

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PodRideは小型自動車とほぼ同じ目線の高さで乗車できる実用的なパーソナルモビリティ。この手の車両に多い3輪ではなく、走行安定性を重視した4輪車となっています。Mikael Kjellman は、日常の"足"として4輪の電動アシスト自転車を自作したところ、思いのほか快適かつ実用的だったため、これを販売することにしました。

動力は基本的に人力で、モーターは電動アシスト機構的な動作となります。アシストが効く速度は25km/hまでに制限してあり、モーターを使ったアシスト走行時のバッテリー持続距離は約60kmとのこと。

夜間や多少の悪天候でも走行できるよう、強力なLEDヘッドライトなど灯火類を装備し、車体には防水ファブリック地のカウリングを装着。フロントウィンドウには手動式ワイパーおよびエアベンチレーション機構、サンバイザーを備えます。またサイドには取ってつけたような構造ではあるものの、ウィンドウデフロスターも完備しています。

 
運転席は簡素ながら速度メーターが備えられるほか、その上部にはスマートフォンマウンターを装備。たとえば Googleマップでナビゲーションしながら Apple Music を流せば、申し分のない車内エンターテインメントシステムができあがります。音質にこだわるならばバッテリー内蔵の Bluetooth スピーカーを搭載するのも良さそうです。

乗り心地の面では、柔らかい座面のシートに加えて、エアサスペンションを装備。車体後部には買い物などでの荷物を積み込めるトランクがあり、そこに乗らない分はリヤカーを連結して補えます。

車体の大きさは全長180cm、全幅75cm、車高145cm。車重は70kg。ギアは14段変速式で、モーター出力は250Wです。



Kjellman は PodRide のプロトタイプを1年間使ってみた結果、雨天で走行できることはもちろん、冬季でも車内は暖かく、スパイクタイヤを履かせれば凍結路も安全に走行できることが確認できたとしており、日常の足として充分実用に耐えると主張します。

PodRideは、もし購入希望者が多ければ、1台2500ユーロ(約30万円)で販売できるとのこと。ただし今回 Indiegogo で開始した出資キャンペーンでは、PodRideの完成品は用意されてません。500ドルと1000ドルの出資枠が、将来 PodRide が購入可能となったときの割引チケット代わりとして機能するというシステムです。

この手の個人用3〜4輪車は、これまでにもかなりたくさんの種類のものが開発されてきました。しかしそのどれもが普及するには至っていません。自転車 /バイク /自動車という既存ジャンルが成熟しきっている現在の状態では、それ以外のスタイルをした個人的な乗り物はまず周囲からの物珍しげな眼差しに耐え、それでも乗り続けたいと思わせるなにかを備える必要があります。

PodRide は確かに便利そうであり、それが目の前にあればちょっと乗ってみたいと思わせる仕上がりにはなっています。ただ、購入したいかと聞かれれば、人によってはもう少しなにか大きなアピールポイントが欲しいところかもしれません。

ちなみにスウェーデンの法律では PodRide は"自転車"に分類されるため、特別な免許などは必要なく誰でも乗ることができます。また走行時は常にペダルをこぐ必要があるため、日本でもおそらく自転車、または自転車も含まれる軽車両の扱いになると思われます。ただし日本の道路交通法では自転車の電動アシストは時速24kmまでとされているため、PodRideで公道を走るにはアシストの上限速度設定を(時速1kmぶんだけではあるものの)下げる必要があるかもしれません。