ペイパルら、LGBT差別法を受けて「事業撤退」:米ノースカロライナ州

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ノースカロライナ州がLGBTへの差別となる新しい法律を成立させたことを受けて、90社のテック企業CEOが撤回を求める公開書簡を送ったほか、ペイパルなどが同州における事業計画を見直すと発表している。

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オンライン決済サーヴィスのペイパル(PayPal)は4月5日(米国時間)、ノースカロライナ州シャーロットで計画されていた新しい国際業務センターの設立を見直すと発表した。これは、LGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー)コミュニティーへの差別につながる同州の新しい法律を受けてのことだ。

2週間前にペイパルは、ノースカロライナ州に400件の技術職雇用をもたらす同計画について発表していた。だが、同州のパット・マクロイ知事が3月23日、トランスジェンダーの人々に対して「出生証明書の記載と一致する性別」のトイレを使用することなどを求める全米初の法律に署名したのだ。

問題の法律は「HB2」として知られる。HB2は、トイレに関する規定に加え、LGBTの人々が反差別の保護を受けることを妨げているほか、ノースカロライナ州の地方自治体が州法に対抗するために反差別や最低生活賃金の規定を採用することを禁じている。

ペイパルの社長兼CEO、ダン・シュルマンは声明のなかで、「この新しい法律は、差別を永続化し、ペイパルの使命と文化の中核となる価値観や原則に反するものです。その結果としてペイパルは、シャーロットで予定されていた事業拡大計画を進めないこととしました」と述べている。

「今回の決定は、すべての人々が威厳と敬意をもって平等に扱われる権利を有しているという、ペイパルにとっての重要な価値観と強固な信念を反映したものです。公正、包摂、平等の原則は、企業としてわたしたちが求め、支持するすべての中心となるものです」

ノースカロライナ州での法律制定を批判して事業計画を変えた企業はペイパルだけではない。ニュージャージー州を拠点とする製薬会社Braeburn Pharmaceuticals社も3月31日、同州に2,000万ドルの研究・製造プラントを設立する計画を再検討すると発表した。この計画では、平均年収7万6,000ドルの新しい雇用が50件含まれるとされていた。

有名な映画制作会社であるライオンズゲートとA+E Networksも先ごろ、ノースカロライナ州では映画撮影を行わないと発表した(アップル、Airbnb、Uber、ツイッター、フェイスブックなど90社のCEOたちも、ノースカロライナ州の法律を撤回するよう求める公開書簡を発表している)。