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●「コンタクトアレルギー」の最も多い原因は?
今や日本人の大半が装用しているコンタクトレンズ。視力を矯正したり、オシャレ用途として色付きの物を使用したりと、私たちの生活には欠かせないアイテムと言っても過言ではないだろう。だが、誤った使い方をすると思わぬダメージを目に招く。その一例として「コンタクトによるアレルギー」が挙げられる。

本稿では、あまきクリニック院長の味木幸医師の解説をもとに、一見しただけでは気づきにくいコンタクトのアレルギーについて紹介しよう。

○かゆみなどを引き起こすアレルギー性結膜炎

アレルギーによる目の疾病の代表例には「アレルギー性結膜炎」がある。この病気になると、まぶたの裏側と白目の部分を覆っている粘膜である結膜に炎症が起きる。具体的には、「目のかゆみ」「白目の充血」「目がゴロゴロするといった異物感」「白く粘性のある目やに」などの症状がでる。

このアレルギー性結膜炎には下の2種類がある。

■通年性アレルギー性結膜炎……目の表面にほこりやカビ、ダニ、フケなどが付着することで症状を引き起こす。1年を通して発症する可能性がある。

■季節性アレルギー性結膜炎……毎年同じ季節になるとアレルギーによって結膜炎が起きる病気で、いわゆる花粉症。代表的なアレルゲンはスギやヒノキなど。原因となる花粉が飛散している期間のみ発症する限定的な結膜炎。

アレルギー症状を引き起こす「アレルゲン」が通年性と季節性では異なるわけだが、味木医師はコンタクトレンズがこのアレルゲンを引き寄せると解説する。

「『コンタクトアレルギー』で一番多いのは、汚れによるアレルギーですね。ワンデータイプの物を装用していても、夕方ごろになるとレンズは汚れていますし、特にドライアイの人は汚れが付きやすいという特徴があります。また、防腐剤へのアレルギーもありますので、コンタクトの消毒液でもアレルギーが出ます。防腐剤なしの物もありますが、多くの消毒液には防腐剤が入っていますから」。

実際、味木先生のクリニックにも消毒液が原因でアレルギーを発症した患者が来院したという。そのような場合、防腐剤などの化学薬品が入っていない消毒液に替えることで改善されるとのこと。

●生涯、コンタクトが使えなくなる事態も
レンズのちょっとした汚れが疾病を招くとなると、ユーザーからすれば厄介だろう。発症して間もない段階だと、コンタクトを外した際、ちょっとした目のかゆみや充血といった症状が出る。それほど自覚症状がなければそのまま放置してしまう可能性があるが、これが「恐怖のスパイラル」の始まりだと味木医師は指摘する。

「アレルギー性結膜炎になると目からの分泌物が多くなって、レンズがさらに汚れやすくなり、汚れも取りにくくなるという悪循環に陥ります。症状も悪化しやすくなり、そのまま放置していると、角膜に傷や潰瘍ができ、後遺症をもたらします。ひどい場合だと、『一生コンタクトレンズをやめてください』というケースにもつながりかねません」。角膜潰瘍は失明に至るケースもあるという。

○こまめなメンテナンスが最大の防御

これらの最悪の状況は何としても避けたいが、空気中にも無数のほこりなどが舞っているため、コンタクトをこういった汚れから防ぎきるのは不可能だ。となると、「汚れたままのレンズを装用し続ける」という間違った使用法を避けるためには、こまめなメンテナンスが不可欠となる。

例えば、2週間タイプのユーザーだったら、アレルギー性結膜炎のような症状が出てきたら、症状が治まるまでワンデータイプに変更するのも手だ。また、コンタクトを電灯に透かすなどして、汚れが残っていないかチェックするのもいい。いかに自分でできる「メンテナンス術」を身に着けるかが肝要と覚えておこう。

※写真と本文は関係ありません

○記事監修: 味木幸(あまき さち)

あまきクリニック院長、慶緑会理事長。広島ノートルダム清心高校在学中に米国へ1年の留学。米国高校卒業後に母校に戻り、母校も卒業。現役で慶應義塾大学医学部入学。同大学卒業後、同大学眼科学教室医局入局。2年間の同大学病院研修の後、国家公務員共済組合連合会 立川病院、亀田総合病院、川崎市立川崎病院・眼科勤務。博士(医学)・眼科専門医取得。医師として痩身や美肌作り、メイクアップまでを医療としてアプローチする。著書も多数あり。

(栗田智久)