ディープラーニングでロボットカーは高速化する?NVIDIA、「ロボレース」マシンにAIエンジンDRIVE PX 2供給

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NVIDIA が、カリフォルニア州サンノゼで開催しているGPU Technology Conference(GTC)にて、フォーミュラE 選手権の前座レースとして開催される予定のロボットカーレース「ロボレース」全車輌に、AI エンジン「DRIVE PX 2」を供給すると発表しました。「DRIVE PX 2」は自動運転用のAIを搭載し、ディープラーニングを利用した走路演算が可能な人工知能ユニットです。電動ロボットカーによるレース「ロボレース」は先日、映画『トロン・レガシー』や『オブリビオン』のヴィークルデザイナー ダニエル・サイモン氏がデザインしたレース用ロボットカーを公開したばかり。しかしこのときはマシンのデザイン以外についての情報は発表がありませんでした。

しかし、秋に始まるとなれば、そろそろレースのレギュレーションや走行距離、そして参戦を計画しているチームのエンジニアとしては、肝心の AI がどんなものになるのかを知りたくなる時期です。そして今日、サンノゼで開催中の GTC で NVIDIA が、ロボレースの標準 AI エンジンに『DRIVE PX 2』を供給すると発表しました。

1月の CES 2016 で発表された『DRIVE PX 2』は、Tegra チップおよび Pascal 世代 GPU を各2基ずつ搭載する自動運転用 AI エンジンです。1秒間に24兆回の演算が可能で、「Macbook Pro 150台分」、「弁当箱サイズのスーパーコンピューター」などの異名をとります。自動運転のチューニングには開発キットの『DRIVEWORKS』が提供され、その走り方をプログラミング可能。ディープラーニングによってさらに鍛えることができるとされます。

ロボレースは現在のところ10チーム20台が参戦する計画で、各チームには全く同じ車輌を使用するワンメイクレースとなります。マシン的にはイコールコンディションとなるため、やはりドライバーの代わりにマシンを操縦する AI のチューニングが重要です。たとえば攻撃的に走るのか、ペースを抑えてバッテリーを温存するのかといった戦略の教え込み具合が、勝敗の分かれ目となりそうです。

 

 

ロボレースが人間顔負けの白熱バトルになるのか、恐ろしくハイスピードなムカデ競争になるのかは、この秋のシリーズ開幕まではわかりません。ただ、もしもオンボード映像やテレメトリーデータを使ったディープラーニングが可能なら、たとえばジル・ヴィルヌーブやアイルトン・セナといった亡き名ドライバーたちのドライビングを AI に 叩き込み、その走りをどこまで再現できるのかといったことも、可能なら一度見てみたいものです。