中国が中低速ながらも安定した成長を目指す「新常態(ニューノーマル)」の時代を迎え、経済成長が鈍化するなかで、日本の対中直接投資が減少を続けている。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国が中低速ながらも安定した成長を目指す「新常態(ニューノーマル)」の時代を迎え、経済成長が鈍化するなかで、日本の対中直接投資が減少を続けている。

 中国商務部によれば2015年における日本の対中直接投資は前年比25.2%減となり、日本の対中直接投資は3年連続での減少となったが、日本からの投資が減少している中国には危機感はあるのだろうか。

 中国メディアの新華社はこのほど、中国社会科学院の関係者の話として、「日本の対中投資の変化を多角的かつ客観的に見るべきだ」と伝え、中国が経済構造の転換に成功すれば、日本の対中投資は再び伸びるはずだと論じた。

 記事は、日本の対中投資が減少している背景には、中国国内における人件費の上昇や経済成長率の鈍化、さらには円安といった要素があることを指摘。また、日本は投資先や対象を変化させており、現在は北米に積極的に投資していると主張したほか、投資対象としても製造業よりもむしろ金融や資源に積極的に投資していると伝えた。

 中国に一極集中で事業や投資を展開するのではなく、中国のカントリーリスクを回避することを目的に、中国以外の国にも投資を行う戦略は「チャイナ・プラス・ワン」と呼ぶが、中国はコスト優位を失ったことで日本企業が「チャイナ・プラス・ワン」を進めていると指摘。一方で、中国が現在、製造業や投資が成長をけん引する構造から、サービス業や消費がけん引する構造へと転換を進めていることを指摘したうえで、「中国経済の転換が成功し、外資への市場開放が進めば、日本企業の対中投資は再び増加する見込み」と期待を示した。

 対中投資を減少させているのは日本だけでなく、韓国も同様だ。中国の地方政府の関係者は日本企業からの投資を呼びこむために訪日しているとの報道もあり、地方においては経済成長や雇用の確保のためには、まだ外資の力が必要としていることが見て取れる。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)