賛否両論。「タトゥーがあっても温泉OK」に海外の反応は?
“温泉施設でタトゥーをした外国人はどう扱うべきか“という問題を以前にも取り上げましたが、先月から、日本の観光庁が新たな取り組みを始めました。より多くの訪日観光客に温泉を楽しんでもらえるよう、旅館などに、タトゥーのある観光客の入湯受け入れを呼びかけています。
タトゥーのある訪日観光客にも温泉を楽しんで欲しい!
先月、日本の観光庁が、タトゥーのある訪日観光客も温泉へ入湯できるよう、旅館などに緩和を求める意向を発表し、複数の海外メディアがこのニュースを報じています。
日本政府は、訪日旅行者数2000万人の目標達成が視野に入ってきたことを踏まえ、先月30日、観光ビジョン構想として、「2020年に4000万人訪日、8兆円消費」という新たな目標値を発表しました。
政府も積極的に海外への日本アピールを続ける中、訪日観光客にとって、温泉体験はもっとも魅力的なアクティビティのひとつ。しかし、「入れ墨」は日本の銭湯、温泉、プールではタブーとされる文化もあり、それを知った観光客の中には、「温泉は行ってみたいけれど、タトゥーをしている自分は入れるのかな?」と、行く前に心配する声も。
そんなわけで、今回の観光庁の提案は海外の人たちからも注目を集め、ニュース記事に対しても、多くのコメントが投稿されています。
「これはいいニュースだね! これからはタトゥーがあっても入場できる温泉がもっと増えて欲しいな」
「外国人に合わせて、昔からあるルールまで変える必要はないと思う。だって、それも日本の文化の一つなんだから、外からやってくる私たちはそれを受け入れるべきでしょう?」
「タトゥーがあっても、だいたいは問題ないよ。前にスパを予約した時に、一応、タトゥーがあることを伝えたら、混み合う時間帯を避けて予約を受け付けてもいいですか? って、聞かれたことはあるけど」
「実際のところ、タトゥーがあっても、それが小さなデザインだったり、人格によほど問題があるって認識されない限りは、入場禁止になんかならないよ」一方で日本国内の反応はというと、賛否両論。
「刺青は温泉だめだけどかっこいいタトゥーならOKみたいなルールにならんかな」
「温泉とかスーパー銭湯とかもうそろそろ刺青、タトゥーの人普通に受け入れたら良い気がする」
「タトゥー外人だらけの温泉なんてまっぴらごめんだわ。精々外人におもてなしして日本人の客逃せばいいよ」
「温泉ではタトゥー禁止は当り前だろ!! なぜ外人の為に日本自体が改悪せねばならない? 日本に来る外人が日本に合わせればいいだけだろ その国のしきたりには合わせるもんじゃないの?」
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海外でのタトゥーへの印象は?
日本以外では、タトゥーに対してどのような印象を持っているのでしょうか?
温泉が文化の一部として根付いている韓国では、日本と同じような状況にあるようです。
日本を訪れたことのある韓国人女性は、このようにコメントしています。
「若い世代には、それほど抵抗はないにせよ、年配の世代にはまだタトゥーは受け入れられていない感じはあります。施設によっては、タトゥーのある顧客、特に男性に対して、入場禁止まではしないにせよ、何らかの案内や対応をするところもあります」
国民の3人に1人がタトゥーを入れているアメリカでも、雇用主が好まないケースが少なからずあるという調査結果が先月、発表されています。
Mail Onlineの記事によると、なんと、採用担当の60%が、「タトゥーをしていると、面接の時に不利である」という回答をしているとのこと。
さらに、「4人に1人が、タトゥーを入れたことを後悔している」という調査結果も出ているようです。
理由としては、「若いときに深く考えずに選んだデザインが、大人になってからはそぐわしないと感じた」、「恋人の名前を彫ったけれど、別れてしまった」、などがあげられています。
日本が観光ビジネスを考慮してタトゥーを受け入れていく一方で、タトゥーがより一般的なはずのアメリカでこのような動きがあるのは、ちょっと意外ですね。
日本国内だけでなく、海外でのタトゥーへの認識の移り変わりを追ってみるのも、なかなか面白いかもしれません。
image by: shutterstock
source by The Japan Times News , JAPAN TODAY, Mail Online , 首相官邸「明日の日本を支える観光ビジョン構想会議」
文/長塚香織
出典元:まぐまぐニュース!