深く眠れると思っていたら

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【健康カプセル!ゲンキの時間】(TBS系)2016年3月27日放送
「睡眠 巷で噂の快眠テクニック」

「夜、寝つきが悪い」「明日は大切な日だから、ぐっすり眠りたい」。こんなときの「快眠法」は何だろうか。

就寝前に、軽く酒を飲んでほろ酔い加減で布団に入る人もいるだろう。ところが医師によると、この寝酒が落とし穴のようだ。

「寝酒」世界で最も多いのが日本人

番組が30〜60代の男女100人に聞いた独自調査によると、「ぐっすり眠るためにすること」の回答で、「自分に合った寝具を選ぶ」と並んで最も多かったのが「お酒を飲む」だった。東京睡眠医学センタースリープクリニック調布の院長、遠藤拓郎医師はこう話す。

「実は世界の中で、眠る前に一番日本人がお酒を飲んでいるんです」

では、寝酒は本当に効果的なのか。48歳と53歳の男性が、実験に臨んだ。2人とも同じホテルの別の部屋で、初日は寝る前に酒を飲み、2日目には飲まない条件下で、心拍数と酸素濃度を計測して睡眠の質を調べた。

実験後、2人は共通して初日の方が2日目より寝つきが良かったと感想を話した。そこで遠藤医師が、結果を発表した。

48歳男性の場合。まず寝酒をしなかった2日目の心拍数は、起きているときが1分間80回で、寝ているときは60回と減る。これはリラックスして、「質の良い睡眠」がとれている証拠だ。では、ビールとワインそれぞれ700ミリリットルを飲んでベッドに入った初日はどうだったか。本人は「気づいたらスッと寝た」と言っていたが、実際は寝ている間も心拍数は高いままだった。つまり、睡眠が浅かったのだ。

遠藤医師によると、飲酒により感覚がマヒして「良い眠り」だと思ってしまうそうだ。

酸素濃度が著しく低下し「失神レベル」に

53歳男性も同様に、寝酒をした日は寝ている間も心拍数がずっと高かった。さらに別の問題も見つかった。眠っている際に呼吸が一時的にストップする「睡眠時無呼吸症候群」だったのだ。男性は普段から、いびきが大きいと指摘されている。実験した2日間で酸素濃度を測ったところ、寝酒した夜は数値が大幅に下がり、午前3時には50%まで落ちていた。これは、失神してもおかしくないレベルだ。

スタジオでは、レギュラー出演している渡辺満里奈と英玲奈がビックリ。

英玲奈「息してないんだ...」
渡辺「危険なんだよね」

飲酒すると、のどの筋肉がゆるんで気道が狭くなるため、無呼吸症候群がさらに悪化してしまうのだ。

寝酒が睡眠にとっては逆効果という指摘は、少なくない。例えば2013年2月5日付の日本経済新聞の記事では、アルコール摂取により「脳は覚醒に近い状態だが身体は休息している『レム睡眠』を妨げるため、筋肉が休まらず、翌日にだるさが残りやすい」と説明している。ところが、不眠に悩むと酒に頼る傾向が強いのが、日本人の特徴だそうだ。寝つきが悪い日が続くようであれば、早めに専門医の診断を受けた方がよいだろう。