SORCE2●日本株
海外の波乱要因に強く
円高にも負けない株を発見!

円高、原油安、中国景気悪化と、年初からの株安は外的要因によるものだった。今後もこれらのの不透明感が晴れないとすれば、環境悪化に強い銘柄に投資マネーが集中することになる。
日本と欧州のマイナス金利導入で、少しでも有利な運用先を求める資金は世界中にあふれている。こうした中で、着実に利益成長を続けている日本企業は投資マネーの格好の受け皿になる可能性がある。
年初からの円高局面では、2016年度の減益観測が急浮上し、投資家を浮き足立たせた。しかし、野村證券が3月2日に発表した2016年度の主要企業の業績見通しは1ドル=117円の前提で、経常利益が前年度比7%増。製造業では約10%を見込んでいる。SMBC日興証券も5%増益の見通しをまとめており、増益維持が市場予想の基本ラインのようだ。
ちなみに野村によれば、1ドル=110円でも3%程度の増益が予想されるというが、さすがにそれ以上の円高となると、増益は望みにくいようだ。
4月下旬から5月中旬にかけて、2016年度の業績予想が公表され、増益見通しを示す企業が相次ぐ可能性が高い。この局面で、投資家予想と企業予想の差を埋める形で株価の水準訂正高が期待できそうだ。
増益となれば、配当など株主への利益還元の余力が拡大する。このため、4月以降は相場全体として打たれ強さが増すとみられ、今年1月、2月のような急落時の超安値買いが難しくなるかもしれない。
下表の5銘柄は、為替レートや中国景気といった外部環境に振り回されずに成長を続けてきた。継続的な増配が見込める点も共通している。
注目は光通信。かつての爐騒がせ企業〞のイメージが抜けない投資家も多いだろう。しかし、強力な営業ノウハウを背景に、業績は強固な増収増益トレンドを崩さず、配当も右肩上がりで増えている。投資先企業の株式の含み益も厚く、今後も高水準の利益還元が見込まれる。ROE(自己資本利益率)は約15%と、機関投資家の合格ラインとされる8%を上回っている。
こうした高成長・高効率経営は海外機関投資家の人気につながっている。海外株主比率は全体の22%と決して高くはないように見える。しかし、重田康光会長の資産管理会社である光パワーや重田氏、玉村剛史社長ら経営陣の保有分は合計で5割を軽く超える。実質的に市場に出回る可能性のある株式の半分を株主重視の考えが強い海外勢が握っているため、今後も高水準の利益還元が予想される。
円高抵抗力が強く、株主分布が偏っている点では、ごま油最大手のかどや製油も同じ。今年で創業158年目の老舗だ。商社や他の食品大手による買収観測が出たこともあるが、無借金の堅実経営で業績も安定しており、身売りする理由はなさそうだ。成長性に乏しかったが、最近では商社と組んで海外での販売拡大を模索している。
ナカニシは歯科医療機器の専業メーカー。売上高が300億円規模のジャスダック上場企業だが、実質無借金で内部留保は530億円と、売上高の1・7倍に膨らんでいる。海外株による保有比率は41%と、トヨタをも上回っており、利益還元圧力の増大は必至の情勢だろう。
メディキットもナカニシと同じように医療機器・用具の専門メーカーで、円高耐性は抜群。無借金で内部留保が厚い点も似ている。海外株主の保有比率は約2割なので、いずれナカニシ並みの4割に向けて海外勢の株式保有が増えていく可能性がある。