かえって大損! 7大「間違った節約術」

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■貯金したい人が陥る「間違った節約術」

「お金を貯めたい!」と思うばかりに、間違った節約や思い込みのお金管理をしてしまっている人は少なくありません。

「私は大丈夫!」と思う人も、次の7つの質問に当てはまるなら、もしかしたら、間違った節約法に足を踏み入れているかもしれませんね。

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【「はい」にチェック】
□ 家計簿は、収支が合うようにきちんとつけている
□ 光熱費はカード払いで、ポイントを貯めている
□ 自分の小遣いは0円で頑張っている
□ 手元には現金を置かないようにしている
□ セール時に買いだめをしている
□ 特売品を買うために、ほぼ毎日スーパーに行く
□ 趣味やスキルアップは節約のためにやめた

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【1:家計簿は、収支が合うようにきちんとつけている】

家計簿をつけていて、収支がぴったり合ったときは達成感があることでしょう。ただ、家計簿をつける目的は、収支合わせではありません。家計簿は、現在の自分のお金の使い方を振り返り、かけたいところにお金を使うための方法を考えるツールなのです。

だからこそ、家計簿をつけた結果、収支が合わなくてもかまいません。100円単位の記録でもかまいません。毎月いくらのお金を使っているのか、また、特別な支出として、何に、いくら使っているのかを把握することを目的としましょう。

【2:光熱費はカード払いで、ポイントを貯めている】

毎月支払うお金なら、口座振替よりはクレジットカードで支払ったほうがクレジットカードポイントはより多く貯まります。でも、電気代が1万円以下の人は、クレジットカードで支払うよりも、口座振替のほうがオトクなことがあります。

実は、電力会社やガス会社には、口座振替だと1カ月当たり54円の割引があるところが多いのです。その場合、クレジットカードのポイント還元率が0.5%なら電気代が1万円以下、還元率が1%なら電気代が5000円以下ならクレジットカード払いよりも口座振替がオトクになります。あなたの家の電気代やガス代の金額、そして、クレジットカードの還元率の事情に合った支払方式になっていますか?

■なぜ、「自分の小遣いは0円」は貯金できないか?

【3:自分の小遣いは0円で頑張っている】

驚くかもしれませんが、家計相談を受けていると「自分のお小遣い、ないんです」という人は意外と多いです。でも、もちろん本当にゼロ円になることはありません。とりわけ主婦の方が家計のお金を握っていると、その中からある程度好きにお金を好きに使うことができます。「小遣いゼロ」は実は、自分が好きに使っているお金を意識していないだけの可能性があるのです。

家計のお金が○万円、お小遣いは○万円、と区別していない家計は、実はお金が貯まりにくい家です。夫も妻も、そして子供も、お小遣いの金額はきちんと決めて、それぞれがその中でやりくりするようにしましょう。

【4:手元には現金を置かないようにしている】

手元にお金があるとつい使ってしまうから、と、できるだけ手元に現金を持たないようにしている人によくあるのが、ATMがお友達というパターン。お財布のお金が残り少なくなると、不安だからATMからお金を引き出し、その際には「なにかあったら困るから、ちょっと多めに引き出しておこう」と考えます。

その結果、必要以上にお金を引き出し、使いすぎてしまうのです。貯まる家計の引き出しは、月に1回だけ。1カ月の予定を見て、臨時支出もあらかじめ計画的に引き出して、ATMとは距離を置くのが貯蓄のコツです。

【5:セール時に買いだめをしている】

調味料に水、トイレットペーパーやシャンプーなど安いときに買いだめするのはオトクなようですが、本当にそうでしょうか。 

買いすぎて賞味期限が切れてしまったり、置く場所がなくて使い勝手が悪いところに仕舞い込んで存在自体を忘れてしまったり。また、少し残っていても新しいものを出して使ったり、ストックを使い切る前に新たなセールで購入したりしていませんか?

たとえば、いつも398円のドレッシングが安いからと買いだめしたものの、賞味期限までに使い切れず、結局ムダにするよりは、ドレッシングがなくて走ったコンビニで428円のものを買う方がムダにするお金は少ないと思いませんか? ストックは保存がきくものを1つまで、というような基準を設けましょう。

【6:特売品を買うために、ほぼ毎日スーパーに行く】

「とにかく底値で」「できるだけ新鮮なお野菜を」と意気込んでスーパーを回る人ほど食費や雑費は高めです。なぜなら、特売品だけ買うつもりでも、ついつい、他のものを買ってしまうから。スーパーも、客がつい手を伸ばしてしまうように売り場の工夫をしています。

まんまとその手にはまらないためにも(笑)、買うものの値段を覚えることに頭を使うよりも、買い物の頻度を下げたほうがラクにお金を貯めることができます。

【7:趣味やスキルアップは節約のためにやめた】

「お金を貯めること」が目的になると、お小遣いや趣味、レジャーにスキルアップなど、楽しみのためのお金をケチる傾向になります。でも……毎日がキュウキュウでは、いつか反動が来ます。そして、その反動は我慢した気持ちが大きいほど、その反動も大きいのです。

あなたがお金を貯めて楽しんで使うためには、途中の楽しみも必要です。趣味やスキルアップなど、自分に投資するためのお金までケチらないようにしてください。自分にかけるお金も、節約には必要なエッセンスですよ。

■7つの間違い、こうすれば貯金できる!

以上が、「7つの思い込み」の節約術でしたが、あなたは陥っていませんでしたか?

下記の7つのポイントを守りつつ、メリハリ家計を実践してくださいね。

1. 家計簿は収支合わせよりも、見直しを大切に。
2. 光熱費1万円以下は、口座振替がオトク。
3. お小遣いは金額を決めて使おう。
4. お金の引き出しは、1カ月に1度だけ。
5. 買いだめは1ストックのみ。
6. スーパーに行く頻度は極力少なく。
7. 自己投資をするお金をキープするために家計を見直そう!

(ファイナンシャル・プランナー 前野 彩=文)