「ぐるぐる」か「ふわふわ」かで原因が異なる(shutterstock.com)

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 季節の変わり目は、自律神経が乱れやすい。とくに、桜が咲き競う春先は、就職、転職、転勤、転居、結婚など、生活環境が急変しがちなので、毎日の健康管理、ストレス・コントロールに気づかう日々が続く。花粉症も悩ましいが、めまいや耳鳴りに苦しむ人も多くなる。

 めまいは、「ぐるぐるめまい」と「ふわふわめまい」に分かれる。

 ぐるぐるめまいは「回転性めまい」ともいい、夜間や早朝に急にグルグルと体や天井が回って起き上がれなくなる。年齢にかかわらず女性に多く、船酔いのときのような嘔吐を伴うことがある。ぐるぐるめまいは、ストレス、睡眠不足、過労などによって耳の三半規管が過敏になって起きたり、脳疾患(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血、脳腫瘍)によって誘発しやすい。

 耳の三半規管に由来するめまいのうち、難聴、激しい耳鳴り、耳閉感(耳が詰まった感じ)を伴う場合は、内耳のリンパが水ぶくれの状態になるメニエール病や、突発性難聴などが疑われるので、耳鼻咽喉科の診断が必要になる。だが、ほとんどは、良性頭位変換性めまい(BPPV)なので、ストレス、睡眠不足、過労などに気をつければ、自然に快方に向かう場合が少なくない。
 
 ところが、脳疾患(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血、脳腫瘍)に由来するめまいは要注意だ。顔面神経麻痺や手足の運動麻痺などを伴うため、数日で軽快することはないので、脳CTや脳MRIによる検査を受けなければならない。

首筋や後頭部が重く感じられる、ふわふわめまいは怖い

 一方、ふわふわめまいは、雲の上を歩いているような船酔い感覚に襲われるため、目が定まらず、まっすぐに歩けない。首筋や後頭部の頭重感を伴い、年齢や性別にかかわらず発症する。

 30〜50歳代は、肩こりによって首筋、後頭部、頭の筋肉の血流障害を引き起こすため、ふわふわ感や頭重感を生じやすい。筋肉の血流障害は、脳そのものの血流障害ではないので、脳疾患(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血、脳腫瘍)の誘因になることは少ない。

 ただ、更年期障害が現れる50歳代以降は、ストレス、睡眠不足、自律神経の失調によるふらふら感や頭重感が増える。男性にもみられるが、女性に多い。

 60〜70歳代は、動脈硬化や椎骨・脳底動脈循環不全症によって脳幹部や小脳に血液を供給する動脈の循環不全が起きやすくなるため、男性のほうが発症しやすい。

 その他、鎖骨下盗血現象によるふわふわめまいもある。左鎖骨下動脈が動脈硬化によって血流障害に陥ると、左腕を伸ばしたり、上げたりしたときに一時的に起きる。

 また、頸椎の変形によって首の血管や神経が一時的に圧迫されるために起きるふわふわめまいは、上を向いたり、首を曲げたときに起きやすい。腕の痺れや筋力の低下を伴うことがよくある。

 いずれのケースも、脳CT、脳MRI、脳MRAによる診断・検診が可能だ。少しでも「ぐるぐる感」や「ふわふわ感」の兆しがあれば、循環器科などを受診して万全を期してほしい。
(文=編集部)