「日本に行かずとも中国では桜は見られる」と言った人がいる。まあごもっともな話かもしれない。しかし、日本にやって来なければ、単に「花が美しい」から日本人が桜を愛している訳ではない、と感じることはできないだろう。(イメージ写真提供:123RF) 

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 「日本に行かずとも中国で桜は見られる」と言った人がいる。まあごもっともな話かもしれない。しかし、日本にやって来なければ、単に「花が美しい」から日本人が桜を愛している訳ではない、と感じることはできないだろう。

 中国メディア・羊城晩報は3月31日、「日本人はどうしてこんなに桜の花が好きなのか」と題した記事を掲載した。文章の作者は、日本在住の中国人ジャーナリスト・徐静波氏だ。

 文章の中で徐氏は、日本人が桜の花をこよなく愛する理由を、単に花が美しい以外に「桜の品性が日本人の精神と十分にマッチしているから」とした。そして、わずか10日程度しか咲かない短い命の中で最も美しき輝きを放つさま、そして白やピンクの花弁がひらひらと舞い降りる散り際に感じられるセンチメンタルさに心を揺さぶられることを説明している。

 それだけではない。徐氏は、日本人が桜に対して特別な感情を持つもう1つの理由として、日本では桜のシーズンがまさに「別れと出会い」の時期にあたることを挙げた。桜の花が咲き始める卒業の時期には、一緒に過ごしてきた友人や恋人との別れがある。そして4月に入ると年度が変わり、学校でも会社でも新しい1年が始まり、新生活を始める人が多い。別れの悲しみ、新たな出会いの喜びに寄り添うのが、満開の桜の花であることを紹介しているのだ。

 徐氏も「中国は毎年9月に新学期が始まり、6月に終わる」と指摘しているように、中国の人にとって桜は「別れと出会い」を象徴するものではない。日本の「桜文化」には命のはかなさとともに、出会いと別れに付随する感情も存分に散りばめられていることを知れば、「やっぱり桜を見るなら日本だ」と感じ入る中国の人はさらに多くなるのではないだろうか。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)