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親にしてみれば、あれだけ散財して面倒見てあげたのに、という思いでしょうが、結局、お金や手をかけすぎることで子どもの自立を阻んでしまった。子どもは最後に頼るところがあれば、自分は責任をとらずにすみます。でもやっぱり責任のとらせ方というのは、ある程度、学ばせないといけないということですよね。親は間違った頑張り方をしてきたのではないかと思うんです。

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また共依存の親子関係も多いですよ。お金や物を買ってあげれば、子どもが孫を連れてきてくれる。お金や物がえさみたいになっているんですね。でも、それはほんとうの愛情とは別の問題ですよね。

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ほんとうの愛情とは、ほんとうに困ったときに助けてあげること。ふだんはむやみに物を買い与えないけれど、ここぞというときの教育費は助けてあげる、いまではなく最後に感謝される方法が、いちばんいいのではないかと思います。

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<プロフィール>

畠中雅子/ファイナンシャルプランナー

社会人の娘、大学生、高校生の息子の母。実体験に基づく的確なアドバイスに定評があり、多数のメディアで幅広く活躍している。『Como特別編集 子育て中でも貯金ゼロでも1000万円貯める10のルール』(主婦の友社)、コミックエッセイ『結婚したらすぐ考えるお金のこと』(KADOKAWA)など著書多数。

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取材・文/池田純子

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