<ANAインスピレーション 事前情報◇30日◇ミッションヒルズ・カントリークラブ(6,769ヤード・パー72)>
 カリフォルニア州にあるミッションヒルズCCで31日(木)開幕する、米国女子メジャー「ANAインスピレーション」。宮里藍は2005年から12回連続となる今大会で今季初メジャーに出場する。
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 前週3位の好結果にも浮かれることなく、この日のプロアマを終えた宮里はいつも通り淡々と言葉をつむいだ。「調子は悪くない。ただ自分に期待しすぎないことも大事だし、まずは予選を通過することが目標ですね。今週は特にメンタルが大事になるので自分自身と対話してやりたいです」。今大会のベストフィニッシュは07年の15位。何度挑んでも跳ね返されてきた舞台だけに丁寧に本戦へ向けての調整を重ねてきた。
 変化の中で迎える一戦でもある。宮里は今年からアイアンのシャフトをこれまで使用してきたスチールシャフトから、グラファイトデザイン社のツアーAD65Rフレックスのカーボンシャフトに変えている。メジャー大会をこの新スペックで戦うのは初だ。
 ブリヂストンゴルフ担当者によるとスピン量などに大きな変化は出ていないが、宮里自身のフィーリングにマッチしたことが大きいという。これまでのアイアンのカーボンシャフトはインパクト付近で“たわむ”ことで距離のコントロール難しかったが、用具の進化によりいわゆるタテの距離感も合うようになった。なお、国内男子ツアーでも谷原秀人らがアイアンにカーボンシャフトを使用している。
 総距離6,769ヤードのコース攻略には、ロングヒッターではない宮里にとってアイアンショットをいかにグリーンに止めるかがカギ。それだけに、比較的簡単に高さの出せるカーボンシャフトは大きな強みとなる。「より高く打てるようになりましたし、スピンもかかってくれている。今週このメジャーでどこまでできるか楽しみ」とうなずいた。
 今年の6月には31歳を迎える。「ボールをより簡単に上げたい、弾道を高くしたいとここ数年は思っていた。でも、スチールシャフトだと現状難しい。それでもよくフィジカルでカバーして高い球を打てるようにしてきましたけど…」。高性能カーボンシャフトへのスイッチはむしろ自然な流れ。同時にアイアンのヘッドもこれまでのものよりやや大ぶりで高さが出やすいJGRフォージドアイアンに変更した。
 アマチュアでの優勝以来、天才少女として旋風を巻き起こしてきた宮里も自身の体力とゴルフのバランスを整える時期に入ったと言えるだろう。飛距離重視のパワーゲームへと進化しているゴルフ界で、生きる道を模索する中での手段の一つがカーボンシャフトへのスイッチだ。メーカー担当者は「カーボンシャフトに変えたことは選手としての寿命が長くなることにもつながると思う」とこのスイッチを前向きに受け止めている。この大きな変化はさらに宮里が輝く第一歩となるだろうか。
<ゴルフ情報ALBA.Net>